・・・暗所恐怖症・・・

名前のとおり、暗いところが怖い。









☆気持ち☆










俺は納得した。

それで気絶か。暴れるよりはマシか。


俺は急いでに指示を出した。




「おい、の荷物と制服を持って来い」


「あっ、えっ、あっうんっ!」




は最初は意味がわからず、戸惑ってたようだが分かったらしい。


走って行ったを見送り、俺はをいわゆるお姫様だっこで抱き上げた。

帰ってきたをみて俺は、




「俺様の車が近くにある。そこまで走るぞ」


「うん。分かった」




俺とは走って車まで行った。




俺は車に乗り込むとも乗せ、の家を訪ねた。

しかし、は家の場所を言わず話はじめた。




「あのね、は1人暮らしなの」


「あ〜ん?」




俺は思わず顔を顰めた。




「そんな怖い顔しないでよ・・・の親は今海外出張中。アメリカに行ってるって聞いた」




沈んだようなを見ながら俺は考えた。

そして、1つの答えをだし林に車を出すよう指示をした。




「ちょっと!止めてください!」




車が止まった。




「どこに行くの?は1人にできないよ!」


「あ〜ん?誰が家に返すと言った。まずはお前を家に返す」


「じゃあ、はどうするのよ!?」


「・・・俺様の家だ」


「え〜!?でも・・・襲わない?」




の冷たい目が俺をみた。




「気絶してるやつ襲うかっ!」


「でも・・・侑士の友達だし・・・跡部君だし・・・」




俺は一瞬忍足の彼女は一体・・・と思ってしまった。

というか、忍足は襲ってるのか!?




「まぁ、跡部君を信用するよ。それより、大丈夫かなぁ?」


「帰ったら一応医師に見せるつもりだ」


「本当!?ならよかった・・・じゃあお願いね」




はホッとしたかんじで俺にお願いし、降りていこうとしたため俺は、この雨の中を帰らせるわけにはいかず、引き止めた。




「おい待て。送っていく。」


「え!?いいよ。近いし。ありがとう」




と言っては降りていってしまった。

俺はを抱えてたため、を引き止めることができなかった。

そして、林が「車を発進させます。」と言って車が動きだした。









家に着くとメイドが駆け寄って来て、「おかえりなさいませ」と次々に声をかけてくる。

そしてそれと共に「私がお抱えします」と言ってきた。

しかし、俺は「いや、いい。それよりも医者だ」といってを抱えて自分の部屋に入っていった。





部屋に帰ると、すぐにを俺のベッドに乗せふとんをかけた。

そしてメイドを呼び、雨で濡れたの体を拭いてもらうようにと頼んだ。

俺は脱衣所で自分の体を拭き、着替えた後すぐに部屋に戻り近くにあった椅子に座り、着替えも済んでいたの様子を伺っていた。



まだ、目覚めてないらしい・・・



そして、10分後・・・・

コンコンッ



「なんだ?」


「お医者様がいらっしゃいました」


「入れ」


「失礼します」




と言って、メイドと医者が入ってきた。

医者は見て分かったのか、すぐにのほうに歩いていった。

メイドは俺に「御飲み物かなにかお持ちしましょうか?じゃないと、体が冷え切ってしまいます」と言ってきた。

俺はコーヒーを頼んだ。


医者は、「大丈夫です。意識を失った時にどこか打ったようでもないみたいですし」と言って部屋を出ていった。

それとすれ違いでメイドがコーヒーを持って入ってきた。



倒れて30分近くかぁ・・・

・・・大丈夫か・・・



俺は知らずの間にの心配をしている自分がいた。

一体俺はどうしたんだ?

なぜ、こんなにもを心配する・・・?



その時




「んっ・・・」




と声がした。










next→