あれから俺は考えた。

はどこに行ったのかを・・・

そして、一つ答えがでてきた。






・・・青学・・・






☆青学☆








俺は、監督が来ないのを知っていたからに会いに行こうと思った。




「忍足ッ!あとは頼んだっ!」


「ちょっ、跡部!まちーや!!ったく、宍戸あと頼むわ」


「ああ」




俺は、走って青学に向かった。

後ろから忍足が追いかけて来るのが分かる。

しかし、そんなことを気にしてる程俺の余裕はなかった。




    がいなくなる

    俺の前から二度と・・・




そう思うと耐えられなかった。






――――――――――――――――――――――――――――――





青学に着き、俺はまず体育館に向かった。

恐らく、いる確立が高いのはココだから。



体育館に着き、俺は中を見渡した。

バレー部は部活をしていた。

俺は、絶対にいると思ったのにの姿は見当たらなかった。




「あの、誰かお探しですか?」




恐らく、同じ歳だと思われるバレー部の1人が声をかけてきた。

しかし、俺にはを探すことが精一杯でシカトをしようと思ったその時、後から来た忍足が答えた。




おる?」


?ちょっとまっててください」




そう言うと、そいつは大声で叫んだ。




「澪〜!どこ行った〜?」




澪と呼ばれた女はアッタクの練習をしており、練習を中断してこっちを見た。




「うち知らんよ〜!さっきまでいたんだけど・・・」




くそっ!結局いねぇのかよ!!







ガチャ



体育館の中のちょうど中間ぐらいにある扉が開いた。




「なに〜!?私達に用??」




扉から出てきたのはだった。

俺は、すぐさま走った。

が俺を見つけた途端走って逃げようとしたが俺にすぐ捕まった。




「離してッ!!」


「離せるかっ!」




は諦めたのか、その場に座り込んだ。

そして、俺を見ずにささやいた。




「お願い。もうイヤなの。せっかく忘れられると思ってたんだから…離して…」


「無理なお願いだな。俺はお前と別れる気はねえ。言えっ!俺のどこがいけない?」


「・・・跡部君にいけないところなんてないよっ!でも、身分が違いすぎる…」


「お前…そんなこと気にしてたのか」


「そんなことじゃない!私にとっては重要なことだから…私のおばあちゃんはね、あるお金持ちの人と付き合ってたんだって。
でも、もちろん別れさせられたわ。私はそんな悲しいことはイヤなの!!ずっと幸せでいたいからっ!」


「俺はお前を捨てたりしない!!約束する…とも約束したからな、お前の笑顔を絶やさないと…頼むっ!俺の元に帰ってきてくれ!!」




俯いて座り込んでいたを俺は抱きしめた。

はビクッっと体を強張らせた。

そして、泣き始めたのが分かった。




「その言葉、約束してくれるんでしょ?跡部君」


…当たり前だろ!俺様を誰だと思ってやがる。お前の彼氏の上を行く俺様なんだ。信じてみろ」


「そうね」




の近くに座り込み、に声をかけた。




、信じてみよう?跡部君は本当にのこと好きでいてくれてる。も正直な気持ちで答えなきゃ」




そうするとは小さく縦に頷いた・・・

そうだね…と。





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跡部君が来てくれた。

私は逃げたがどこかで嬉しい自分がいたのかもしれない。




そして、私のことを捨てないと約束してくれた。

今の自分が幸せすぎて怖いかも。

でも、今の時間が大好き。




あのあと、ジャージで来ていた跡部君たちは帰って着替えてまた来ると言っていたけど、

今日は帰ってもらうことにした。



校門まで送ると、跡部君は達がみてないうちにキスしてくれた。

本当に触れるぐらいのキスだったけど・・・

私は赤くなってしまい、がどうしたの?と言っていたけど、忍足君は「跡部、ずるいわ〜」と分かってたみたいだった。

それのせいでさらに赤くなってしまった。





本当に幸せな日々が続くと信じていた。










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