ただいま帰りました。


心配かけちゃったのかな?







☆感謝☆








髪を触られる感触がして私は朦朧と少ししていたけど意識を戻した。

すると次は誰かに頭を抱えられてるのが分かった。

誰かというのはすぐに声でわかったけど。




。目あけてくれよ・・・俺ももう限界だ・・・」


「景吾にも限界があったんだ・・・」




私は意識もはっきりしてきていた為、起きて早々景吾の言葉に答えた。

景吾は私の顔を見て驚いた顔をしていた。

目の前にはもいて、も景吾と同じく驚いた顔をしていて。




?本当になの?」


、私は私だよ。心配かけたみたいでごめん。。。」




そう答えると、泣き出した。

本当に心配してくれたんだと知った。




「景吾も・・・ごめんね」




黙ったままの景吾。放心状態みたいなかんじだ。




「もしかして・・・怒ってる?」




そう聞くと、景吾はいつもの微笑みを見せて抱きしめてくれた。




「バーカ。怒るわけないだろ」


「心配してくれてありがとう」


「当たり前だ・・」




私と景吾は目を合わせて笑い合った。


久しぶりに見るお互いの笑顔。




「ただいま。2人ともv」


「おかえり、


「ったく、おせーよ」


「ところで、記憶がなかった間は覚えてるの?」


「あ・・うん。もう一人の私が私の中にいるもん」


「?」




意味がわからなかったらしい。

確かに急に言われても納得できるわけないよね。

現実ではありえない体験を私はしたわけだし・・・


そして、外に澪がいると聞いて私は澪の元へ行くと言ったら、景吾に止められた。




「何考えてやがるっ!さっきまで記憶失って倒れたんだぞ!!」


「もう大丈夫だって!!」


「はい、そーですか。と言うとでも思うか!?」


「心配しすぎ!!」




私と景吾のやりとりを見ていたがついに口をだした。




「ハイハイ、2人ともスト―ップ!!跡部君、の気持ちも考えてあげて?」


「だがっ!」


も跡部君の気持ちを考えてあげて?」


「・・・でも・・・澪が・・・」


「ったく、しょうがねえな・・・」




景吾は納得したような声を出したかと思えば私を抱き上げた。

もちろんお嬢様抱っこ。




「ちょっと!景吾〜!何するの!!」


「黙ってろ。その澪って奴のところにいきてんだろ?」


「そうだけど、なんでお姫様抱っこなの!?」


「それなら安心ね♪」


「そこー!まで納得しなーい!!」


「だって、それならまた急に倒れたりしないだろうし。澪のところまで安全♪」


「どうせなら車椅子にしてよー。これじゃあ目立つじゃん・・・」


「あっ、その手があった・・・」




結局看護師さんに車椅子を借りて病院のロビーまで降りた。


1階のロビーに澪は座っていた。

様子が普通じゃないことは一目瞭然だった。

私は景吾に押してもらっていた車椅子を途中で止めてもらい、に話しかけた。




「澪、どうかしたの?」


が倒れたのが自分のせいだと思ってるのよ」


「なんで?」


「寮でを一人にしたからって・・・」


「そんな・・・よしっ!!」




私は気合をいれると、自分で車椅子をこぎ、澪の元へ。




「澪っ!」


「!!!・・・、大丈夫なの?」


「見てのとおり」




私は澪に向かってピースを突き出した。

澪は涙目になって私にすがってきた。




「ごめんね。本当にごめんね。うちが・・・うちが。。。」




澪が泣くなんて今まで見たことなかったから、少し驚いたけど。

でも、いつも強気な澪が泣くほど私は澪に心配と迷惑をかけたのだと知った。

そして澪の髪に手を添えて撫でながらあやした。




「澪、私は無事だよ。記憶も戻ったし、澪の責任は少しもないんだから。
 謝るのは私の方。ごめんね、澪。私、澪にすごい迷惑や心配かけちゃった・・・」




一生懸命首を横に振る澪。




「ありがとう。泣いてるなんて澪らしくもないよ。私は笑顔な澪が1番大好きvだから、笑ってよ。ね?」


「・・・うん。そうだね。も戻ってきたし、嬉しいことが多いはずなのにうちったら泣いちゃってた」






私はその日に退院させてもらった。

まずは心配かけてたみんなにメールを送った。




ですv心配かけてごめんね、は無事に復活しました♪記憶もバッチリです”




そしたら、たくさんのメールが返ってきた。

みんな“よかった”“心配したんだよ”とか・・・

私、友達に恵まれてるな・・・・


そして、景吾に送ってもらって家に帰った。

家にはともう一人、サエが。

サエにも謝らなきゃな・・・・




「ただいま。にサエ」


「佐伯、来ていたのか」


「やあ、2人とも。じつは、2人に謝らなきゃと思ってね」


「謝る?サエは何か悪いことした?」




私がしゃべるとサエとは驚いた顔をした。




「姉貴、もしかして・・・」


「あっ、うん。記憶戻ったよ。にはずっと学校休ませちゃってごめんね」




は一目散に私に飛びついてきた。




「マジかよ。姉貴〜♪」


「ちょっと!!抱きつかないでよっ」


「いいじゃねーか。こっちはどれだけ心配したと思ってんだよ」


「うっ・・・ごめんなさい・・・」




は離れてくれたけど、サエは今だ固まったままだった。




「サエもごめんね。ところで謝るって何を?」


「あっ・・・ああ。フリーズしてたよ・・・。謝りたいことは婚約の件さ」




私は少し考えて思い出した。




「サエ、サエは全く悪くないよ。悪いのは記憶をなくしてた私」


「でも・・・」


「じゃあ、お互い様ってことでv」


「ありがとう、。・・・・跡部君、ごめん・・・」




サエの謝罪の言葉に景吾はフンッと鼻をならして、ソッポを向いたまま「別にきにしてねえよ」と言った。




「景吾っ、ちゃんと謝ったサエに失礼じゃん」


「いいよ。でも、本当に戻ったんだね。それに婚約も嘘じゃなかったみたいだし」


「うん。婚約も本当だよ。あっ、サエ。景吾はたぶん普通に許すのが恥ずかしいだけだとおもうから」




私はイタズラ心で笑いながらサエに言った。

景吾は案の定「ちげえ!」って思いっきり否定したけど。




あれから親にも連絡いれたら安心しきった声を聞けた。












“自分にとって昔とは今の自分を形成しているもの。昔があるから今がある。


 ありがとうね。昔の私。たくさんのこと学べたよ。


 これからは全てを受け入れていくつもり。


 いろいろあるだろうけど私は絶対に負けないよ!!”












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