景吾も卒業し、それから何年もすぎた。
☆将来☆
「ねえお母さん、おじちゃんまだ?」
「一斗、おじちゃんなんて言ったら叩かれるわよ」
「おばちゃんは?」
「一葉も。おばちゃんとかおじちゃんって本人の前で言ったらダメよ」
「「はーい」」
「いいじゃねえかよ、。呼ばせれば」
「いやよ景吾。そうなったら達の子も私達をおじちゃん、おばちゃん呼びするわよ」
ピーピーピー
部屋の受話器を私が取る。
「はい」
『奥様、忍足様がお見えになっております』
「わかった。門を開けといて」
『かしこまりました』
私は双子の2人を見て声をかけた。
「侑士と来たわよ」
「本当?!一葉、忍足のおじちゃんとおばちゃんが来たって!!」
「うんっ!」
一斗と一葉が玄関めがけて走って行く。
「呼ばないように言ったのに、結局聞いてないのね・・・」
「しょうがねえだろ。まだ子供なんだ」
「うん・・・」
「俺達も行くぞ」
景吾は私にキスを軽く落し、玄関へ向かう。
玄関には昔から知った顔の2人。
「久しぶりv一葉ちゃんと一斗君大きくなったわね〜」
「久しぶり。悠君も大きくなったわね」
「玄関で話してねえで部屋は入れ」
「そうやわ。せっかくだから跡部んちでお茶ごちそうになろうや」
「お前に出すお茶なんてねえよ」
「そんな殺生やわ〜」
相変わらずの私達。
ただ違うのは年月と子供がいること。
私と景吾の間には双子の一葉と一斗が。
と侑士には悠くんが産まれた。
呼び方も変わった。
忍足に対して侑士って変わった。
も忍足になっちゃったからね。
忍足も私に対してって呼んでる。
も跡部君から景吾君に変えている。
景吾はに向かってからに。
みんな名前で呼ぶようになったのだ。
でも、唯一苗字で呼ぶ人がいる。
侑士は景吾のことを跡部と変わらず呼んでいたのだ。
「まぁ上がって」
「ありがと」
と私は話しに花を咲かせた。
途中で突っ込むのは侑士。
それを蹴飛ばすのは景吾。
そんな役割が私達の中で決まっていた。
子供達は子供達の部屋で自由に遊ばせている。
もちろん近くにメイドを待機させて。
今までの幸せを懐かしみながら、幸せを作っていた。
そんな平凡な毎日だけど、とっても幸せ。
「岳人が結婚するらしいわ」
「えっ!?相手は?」
「なんでも、澪らしい・・・」
「澪って言ったらの秘書の娘じゃねーか」
「マジ?」
「あっ、うん・・・いつの間に・・・」
「岳人しっかり掴まえといたんやな」
「今度みんなで御祝いに行こうね」
そんなたわいもない会話が今後も続いていった。
私が求めたモノ。
それは“幸せ”
俺が求めたモノ。
それは“幸せ”
お互いの求めるモノが一致していたからこそ今が“幸せ”なのかもしれない。
私達はこれからも“幸せ”を求め続ける・・・・・