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FROM:鏡夜

そろそろ会ってみないか?
というか、俺が会ってみた
い。にすごい興味が湧
いてな。どうだ?今度の日
曜日とかは。

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鏡夜というのは私のメル友。
友達の友達からアドレスを聞いて、遊び半分でメールを始めた。
自分を男と偽って・・・

そして、このメールが今きた。
ヤバイ。というか会えるわけがない。
だって自分は女なわけだから。
会ってすごい激怒したらどうしよう。

嫌われたくない。
私はこの鏡夜という人に恋してるから。
そう。いつの間にか好きになっていたんだ。






☆メール☆






あの後、色々と手は尽くしたが負けてしまった。
結果、会うことに・・・
もちろん、女の格好で会ったりしない。
女とバレて今まで築き上げた関係が崩れるなんて嫌だったから。
だから男装という手を私はうった。






待ち合わせ場所には鏡夜らしき人が立っていた。
見た瞬間私は固まった。


“かっこいい”


そう思わずにはいられない顔。
かっこよすぎる。

私がボーっとしてたら向こうが気づいた。
そして近づいてくる。



?」



自分の予想は当たってたことになる。
この人は鏡夜だ。



「鏡夜か?」


男言葉を使おうと一生懸命な私。
ココでばれるわけにいかないんだから。

鏡夜は軽く笑顔を作って笑いかけてくれた。



「約束どおりだな。てっきり来ないかと思ったがな」

「そんなわけないじゃん。約束なんだから」

「本当、いい奴だな」

「どうも」







鏡夜とはそれから色々なところを歩き回った。
時々、ばれるんじゃないかってハラハラ。



「次、どこに行く?」

「鏡夜は?どこか行きたいところないの?」

「そうだな・・・行きたい所か・・・俺はないな」

「俺もない。ただ、もう足パンパン!!鏡夜は平気なのかよ」

「ああ。これくらい大したことない」

「部活でもしてんの?」

「してるが、部活といってもスポーツじゃない」

「じゃあ何?」

「ホスト部だ」



今、鏡夜ホストって言った!?
高校生の部活でホストって・・・
お金持ちはすごい。私達の常識をはるかに超えてる。



「といっても俺はほとんど客の接待はしない」

「そうなんだ。金持ちってすごいのな」

「そうか?」

「まずホスト部がある時点ですごいし・・・」



どこか安心してた。
鏡夜が接待はしないって聞いて。
やっぱり私は鏡夜のことが好きなんだ・・・



「お互い行きたいところもないし、時間的にもちょうどいい。ご飯でも食べにいくか」

「賛成。お腹すいてたところなんだよね」



よかった・・・
じつは緊張して昼ごはん食べてきてなくてお腹すいてたんだ。
お腹なる前で本当よかったよ。



鏡夜のおすすめのお店があるとかで私は鏡夜についていった。
すると、高級レストラン。



「俺、金ないよ・・・」

「俺がおごってやるさ」

「マジ!?ラッキー」

「クスッ」



今、笑った!?
笑われた・・・恥ずかしい・・・



席に着くと、鏡夜はメニューを見て色々頼んでた。
なんでも自分の分も頼んでくれたみたい。
お料理が運ばれてくる中、鏡夜が口を開いた。



「男言葉は疲れないか?」

「う、そんなわけないじゃん。俺男なんだから」



ヤバイ・・・思わず「うん」って言いそうになった。
というかもしかしなくてもバレてる!?



 17歳。あぁ、誕生日がきてるから18歳か」

「なんで・・・それを・・・」

「メールの内容がたまに怪しかったからな。少し調べた。まぁ、確信したのは会うことを嫌がったことだな」



ってことは結構前から疑われてたってこと!?
あぁ・・・私の努力って一体・・・



「ごめんなさい。。。」

「何故謝る」

「だって私、鏡夜を騙してたから・・・」



そう。男と偽ってたんだから・・・



「気にしてないといえば嘘になるが、俺は別にかまわない」

「私、いつか言わなきゃって思ってて・・・でも、言ったら嫌われるんじゃないかって心配で・・・」

「俺に嫌われたくなかったのか?」

「そりゃ・・・だって・・・」

「だって・・・なんだ?」



好きだからって言えってか?
言えるわけない!!
私、この18年間告白なんてしたことないし。

私が黙ってたら、鏡夜から声がかかった。



が言うつもりないのなら、俺が言おう。
 ・・・・俺はが好きだ。この1日でその気持ちが本物だと気づかされた」

「えっ・・・」

は?」

「・・・好きです。私も鏡夜が好きです。ずっといえなかった。男と偽ったせいで・・・」



鏡夜はまた、朝の微笑みを私にくれた。
安心できる笑顔を。



「これからは女として会ってくれるな?彼女として」

「いいの?私なんかで・・・怒ってないの?」

「怒る必要がどこにある。逆に嬉しい。、いやが女であったことが」

「ありがと・・・」






その後、鏡夜とはしょっちゅう会ってます。
というか、鏡夜が会いに来てくれる。
まだ、他のホスト部の人とは会わせてくれないけど、私は鏡夜といれるだけで満足。



、何考えてる?」

「ん?鏡夜のことv」



私が思いがけないことを言うと、鏡夜は驚いた顔のあと、いつもの微笑みをくれる。
私の大好きな顔。

男としてメールしてよかったのかな!?
おかげで鏡夜と出会えてるんだから。