なぜでしょうか・・・
私は現在、ホスト部部室(第3音楽室)の横の部屋にリボンで拘束されています。
おめでとう
普通に日々を過ごしていた矢先、ハニー先輩に呼ばれた。
「ちゃ〜んvちょっと来てくれない??」
「ハニー先輩。いいですよ」
休み時間だったから付いて行ったのが、今思えば運の尽きだったのかもしれない。
ハニー先輩と談話しながら歩いているといつの間にかホスト部部室へ到着。
部室には鏡夜を除くメンバーが揃っていて・・・
「ちゃん、ごめんね」
ハニー先輩のその言葉を合図にみんなが一斉に私を捕らえた。
そして、現在に至る・・・
1限休んじゃった・・・しかも無断・・・
これは、環のせいだ。
ってそれよりも、今日は鏡夜の誕生日なのにぃー
こんな遊んでる場合じゃないっちゅーの!!
どうしよう・・・
自分の中で頭をフル回転していると、ドアの向こう側でクラッカーの鳴る音が響いた。
パーン、パーン、パーン
「「「「「「「「鏡夜(さん)(様)お誕生日おめでとぉ〜〜」」」」」」」」
嘘〜〜〜!
ありえない・・・もしかして、環達、私に鏡夜を祝わせない気!?
なんで!?私、何かした??
確かに常日頃、環で遊んでるけど・・・
また、ない頭をフル回転させていたら、ドアの前に誰か立ったのに気づいた。
「鏡夜、驚くなよ。なんと!!ホスト部からはお金では買えないものを準備したっ!!
まぁ、これも俺の信頼性があってこそ「いいから、出せ」
なんか、鏡夜さんの声が幾分低いように感じるのは気のせいでしょうか・・・
バンッ!!
目の前にはいっぱいの人、人、人、人・・・
そんな中、リボンで撒かれた私。
正直、恥ずかしいです・・・
「ゴホンッ!これはホスト部からの誕生日プレゼントだっ!受け取りたまえ!!」
環の自信満々な言葉と共に私は投げ出された。
「・・・やはりな」
やはり?って、鏡夜、知ってたの!?
「こんなことだろうと思った。が授業をサボるはずはないからな。
どこいったかと思っていたが、環がニヤニヤしているのを見て大分予想はついていた」
「殿のバカー」
「バカキングー」
「たまちゃん、隠すのヘタだねぇ〜」
「・・・(コクン)」
「そんな気はしましたが、本当にそうだとは・・・」
みんな環を責めていた。
そんな環にちょっと同情してしまった・・・
「まぁ、それはそれとして。言っとくが、は既に俺のものだぞ」
そんな言葉を言って、鏡夜は私を抱き寄せた。
こんな大勢の前で・・・照れるっ!!
「ちょっ。。。鏡夜?」
離して。って意味を込めて鏡夜を見ると、鏡夜は驚いた顔をした。
そして、少し考えた後、一言発言した。
「まぁ、今回はプレゼントとしてもらっておく。では、俺はこのプレゼントを持ってかえらねばならないからな。
今日は帰らせてもらうよ」
そんなことを言ったあと、鏡夜は私を抱きかかえてホスト部を後にした。
「ちょっと!鏡夜!!」
「プレゼントらしく黙っていたらどうだ」
「そんなんじゃなーい!!ってか了承してないしっ!!」
「そうなのか。てっきりもあの企画に参加しているのかと・・・」
私の性格考えれば分かりそうなものの・・・
「それはそうと、さっきの一言は効いたぞ」
「さっきの?」
「俺の名前を呟いた時だ」
「あっ!あれは、離してって意味で言ったのに!!」
「そうか。俺はてっきり誘っているのかと・・・」
「んなワケなーい!!」
「無意識か。。。」
鏡夜は少し考え込んだ。
「他の男にはするなよ。それと、俺にも限界があるんでな。今日はを貰ったわけだし、お持ち帰りでもさせてもらうよ」
「えーーー!?」
そのまま結局お持ち帰りされてしまった・・・
渡すはずだったプレゼント、渡し損ねたまま・・・