貴方の心を満たすのは・・・誰ですか?




貴方の心をかき乱すのは・・・誰ですか?






   ☆セカイ征服☆






ここ・・・私立桜蘭高校には、世にも奇妙な部活動が存在する。
その名も『ホスト部』

全国の淑女なおば様たちが聞いたら卒倒しそうな部活動である。




だが、勘違いしないで欲しい。
『ホスト部』は東京・新宿・歌舞伎町にあるようなホストクラブとはちょっと違う。
『ホスト』もそんじょそこらのホストとは訳が違う。




だから。
だから、桜蘭高校の全女性とが夢中になるのも不思議じゃない。
不思議じゃないけれど、嫌なものは嫌で。
嫌と声に出して言えない自分はもっと嫌で。



彼・・・鳳鏡夜はホスト部副部長兼店長。
そんな彼が素敵だと思う反面、私だけのものでいて欲しいと思う。
でも・・・言えない。
言ったら迷惑になってしまうから。



彼はホストだから・・・2人が付き合っている事は二人だけの秘密。
でもね、鏡夜。
あたし、声を大にして言いたいの。






「鏡夜の彼女はあたし、です!鏡夜が好きなのはあたしなんです!」





って・・・。
あたしの心の中は鏡夜でいっぱい。
他の誰よりも鏡夜でいっぱい。


   


今日も第3音楽室はたくさんの女生徒で賑わっている。






「鏡夜は接客中かぁ。また指名しなきゃね・・・。」



はぁ、とはため息をついた。
それからあたりをもう1度見まわした。
どっちを見てもハートが飛んでいるのが目に見えるよう。



「おや、姫。鏡夜ですか?」



指名待ちで、ソファに座ってお茶を飲んでいた
接客を終えたらしい、環君が声をかけてきた。



「ええ。でも接客中のようだから待っておくわ。もう指名したし。」



はお茶を置きながら答えた。



「そうですか、じゃあそれまでは俺がお相手しますよ。」

「ぇ・・・?」

「大丈夫ですよ。今は誰も俺を指名していませんから。それに・・・こんなに美しい姫を一人にしておくのは忍びない・・・。」

「ははは・・・どうもありがとう・・・。」



あたしはどうも環君のようなタイプは苦手だ。
悪い人だとは思わないけれど、なんだか軽い人のように思えてしまう。
しかし本当に時間を持て余していたので、環君と喋って時間を潰す事に決めた。



「「姫〜。鏡夜先輩あいたよ〜。」」



双子だった。



「あ、ありがとう。それじゃ、環君。」

「ああ、今度は是非俺を指名してくれると嬉しいな。」

「ふふ。考えとくわ。」



ありえないけどね。
は急いで鏡夜のもとへ向かった。







「鏡夜!・・・鏡夜?」



どうしたんだろう。少し機嫌が悪そう。



、ちょっと外に行かないか?」

「ぇ?・・・うん、良いけど・・・。」



なんだろう?
何か部室で話せないような事なのかな?




2人は第3音楽室からも見下ろせる中庭に来た。



「鏡夜、話ってなぁに?」



中庭に向かう途中鏡夜は一言も喋らなかった。
それ故に、は鏡夜の話が気になって仕方が無かった。
くるりと鏡夜がこちらを向いた。
そして怒ったような顔つきでその口を開いた。







「環と何を話していたんだ?」








・・・ぇ?
これは・・・。



「別に何も・・・。ただ普通に話してただけよ?」



妬いてる?



「じゃあ、なんであんなに環がくっついていたんだ?」



くっついていた?そういえば、結構距離は近かったかな。
でも鏡夜ばっかり見てたからあんまり覚えてないや。話の内容も。



「分からない。」



正直に答えた。



「分からない!?そんな、」

「だって鏡夜ばっかり見てたから。」



鏡夜の言葉を途中で遮った。
鏡夜の言葉も停止した。



「あたしはいつだって鏡夜を見てるし、鏡夜のことを考えてる。あたしの心を満たしてくれるのも鏡夜だし、逆にかき乱すのも鏡夜。」

・・・。」



の目から涙が止めどなく溢れ出した。



「っく・・・あ、あたしだって鏡夜が他の子の相手してるの嫌だもん!」

・・・。」

「きょっ!?」



鏡夜はをそっと抱き寄せた。



「すまない。つい・・・つまらない事で不機嫌になってしまって・・・。俺も、お客様の相手をしながらもを見てたから。」

「鏡夜・・・。」

が離れて行ってしまう気がしてな・・・。」

「あたしのセカイに入りこんで征服できるのは鏡夜だけだよ?他の誰にも出来やしない。」

「そうだな・・・。」




そのまま鏡夜はの唇に深い深いキスを落とした。

















+++おまけ+++


「あ〜あ、鏡夜先輩ったら良いのかね〜。見えてるんですけど。」(光)

「なっ、あの2人は・・・もしや!?」

「殿もバッカだよね〜。見てれば分かんじゃん。」(馨)

「タマちゃんとちゃんが話してたとききょーちゃん凄かったからね〜。」

「・・・。」(コクコク)

「そーそー、怖いほどオーラ出てたし。」(光)

「こっちの身も考えて欲しいよ。」(馨)

さんもいっつも鏡夜先輩の事見てますからね。環先輩と話してるときも。」

「「僕達知ーらないっ。」」







『皆に内緒にしているつもりでも、やっぱり身近にいる人には分かってしまうもの。』







他の部員はそう思っているけれど、環だけは明日の我が身の心配をしていたそうな。



今度こそ終焉。









♪〜♪〜♪〜♪〜お礼〜♪〜♪〜♪〜♪


ぼうし〜vありがとうね☆
壱万打いつの間にか突破してて・・・自分でさえ気づかなかったのをぼうしが見つけてくれて感謝ww
すっごい最高な小説だぁーーーー!!