それからというもの、お互い連絡先を交換して毎日のようにメール・電話した。
整備が今日で終わる。
ということは必ずしもに会える時間は減る。
今日こそは・・・
〜Rain〜
いつものようにテニスをしている俺たち。
今日が最後だとまだ伝えきれていない。
ただ、悲しい気持ちで寂しい気持ちでテニスはしたくないとは言っていたから。
だから俺様は言わなかったんだ。
「どうしたの?」
「何がだ?」
「なんかボールに覇気がない。寂しいことでもあった?」
さすがだと思う。
数回のラリーの中で読み取る。
「整備が終わる・・・」
は衝撃を受けた顔をしたが、すぐに笑顔に戻った。
「そっか・・・私ずっとこの時間が続くと思ってた」
「・・・」
「でも、また連絡取り合って打ち合おうよ!あっ、迷惑かな?」
「んなわけねぇだろう。いつでも連絡寄越せ」
「うん!」
それからお互いいつものようなプレーを必死にしていた。
お互いがお互いを気遣って。
別れの時間だと時計が私達を責める。
ラケットを直して、お互い見つめあう。
「ありがとね。休みの日でも景吾くんとなら部活以上に練習になったよ」
「当たり前だろうが」
「相変わらず俺様だこと」
「・・・」
笑い合ってたと思ったら急に真剣味を帯びた景吾くんの声。
「ん?」
「好きな奴とかいるのか?」
「・・・・・いるよ」
突然だったからビックリしたけど、私は正直に答えた。
嘘をついてもしょうがないから。
「俺じゃダメか?俺と付き合ってくれないか?」
いつもの俺様じゃない景吾くんがそこにいる。
こんな姿たぶん今日しか見れないのかもしれない。
「私、景吾くんがずっと好きなんだよ」
そう言った瞬間急に腕を引かれ、気付いたら景吾くんの腕の中にいた。
この日から私と景吾くんは付き合いはじめた。
とても短い付き合いになるともしらず・・・
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