年に一度のこの日に祝福を・・・。
産んでくれた親への感謝も湧くこの日。
貴女ならどのように過ごしたいですか?
☆年に一度のこの日に祝福を☆
朝、いつものように氷帝の高等部3-Aと足を運んだ。
「おはよ〜。」
「あっ、!!今日、誕生日だったよね?」
クラスメイトがいつものように、朝から大きな声をだして話しかけてきた。
「・・・そうだっけ?」
「あんたさー・・・。はぁ・・・・。自分の誕生日くらい覚えておきなよ!!」
「あ、うんごめん・・・。」
「どうしたの?いつもより元気無いじゃん。」
「そうかな・・?」
「・・・忍足と喧嘩でもした?」
「ちがっ・・・。喧嘩はしてないけど・・・・。」
「でもなんかあったんだね。・・・忍足の野郎こんな可愛いを困らせるなんて・・・。あとで会ったらぶん殴ってやる!」
が「いいよ・・。」といった声は届かずこぶしを鳴らしている。
他の友達は協力する気満々らしく、「えいえい、オー!」とまで掛け声をかけている。
前の文からわかるように、は忍足と付き合っている。
それは中学生の頃からで、校内で知らない人はいないくらい有名だった。
告白したのは忍足で、ちょうど3年前のこの日だった。
忍足は毎日のように朝メールをくれる。
しかし、今日と言う大事な日にそれが無かった。
「なんかあったの?」と送ったのだがシカトされたらしく返事は帰ってこなかった。
それが今日のを落ち込ませている原因だった。
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結局今日会うことは無く、一度も話さないまま授業の全てが終わってしまった。
「あっ、先輩!!今日放課後平気ですか?」
部活の後輩が、明日は大会だから練習を見て欲しいと頼みに来た。
忍足と会っていないから帰る約束も当然していない。
「じゃぁ久しぶりに・・。」と気分転換がてら練習に参加することになった。
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部活が終わった頃にはもう日が落ちていて外は真っ暗だった。
「あー・・・寒っ。」
身震いをしながら家路についた。
「ただいまー。」
「あら、遅かったのね。もうご飯できちゃったわよ。」
「部活行ったから先に風呂入りたいんだけど・・・。」
「寂しいわ・・・。今日はの誕生日だから腕を振るって豪華料理を作ったのに・・・。」
「あれ、母さん今日誕生日だって知ってたんだ。」
「当たり前じゃない。あ、そうだちょっと部屋に行って見てちょうだい。」
「?うん・・。」
母に指示されるがまま部屋に向かった。
そこで待ちうけていることも知らずに・・・。
「(あれ?光がドアの隙間から漏れてる・・。つけっぱなしじゃん!)」
『ガチャ』
「おそかったやん。待ちくたびれたわー・・・。」
「ハッ・・?」
ドアを開けたそこにはスーツを身にまとった忍足の姿が。
驚いて開いた口がふさがらない。
「お誕生日おめでとさん。これ、プレゼントや。」
薔薇を差し出された、と思ったら冗談らしく小さな箱を差し出された。
箱を開けてといわれ開けると、そこにはシンプルな指輪が入っていた。
「指輪・・・?あ、ありがとう・・。」
「ぴったりやないか!俺のカンはすごいもんやなぁ・・。」
笑いながら自我自賛している。
だが、急に笑い声が止んだ。
「、結婚せえへん?」
「・・・・・結婚?!////」
「せや。驚かせようとおもってな。今日はさけとった・・・。ごめんな?」
「ううん。そんなこと考えてるなんてわからなくて・・・。」
「で、俺ももう18やしそろそろええやろ?」
「わ、私は嬉しいけど///でも、母さんとかが・・・・。」
「それならもう許可済みや。」
「へっ?!いつ言ったの、そんなこと。」
「今日や。すんなりOKしてくれたんやで。」
「本当に?」
「せや。お前のことなら一生守り通せる自信があんねん。」
「////」
「今、ここでそう誓うで。」
神様・・・・。
素敵な素敵な人にめぐり合わせてくれて本当に嬉しいです。
まだまだ未熟だけど・・・・。
これからも見守っていてください。
今が、最高に幸せです。
終。