☆指輪☆
跡部景吾
氷帝学園では知らない人はいないほどの有名人。
そして、私の幼馴染だった…
だったというのは、もう5年以上話していない。
じつは、私はその景吾に片思い中。
小さい頃は一応、両思いで結婚の約束までしてたんだ。
でも、今は遠い存在…
でも、今は少し近くで見れるんだ!
忍足が同じクラスだから。
忍足に伝言があるときに景吾私の前に現れてくれる。
あとは、放課後の部活を図書室から見てるだけ。
「何〜?。また跡部君見てるの?」
図書室の窓際に座りながら本とテニスコートを交互に見ている私に声がかかった。
声をかけて来たのは親友の。
「えへへ…。いいじゃん!いつ見てもかっこいいよねv」
「私は忍足派だもんっv」
「そうでした;」
と言っても席に座った。
この席は私との指定席なんだ。
テニスコートがよく見えるの。
私はいつものようにテニスコートと図書室から見ていた。
その時!!
一瞬景吾と目が合った!?
隣で忍足が手を振ってきた。
私は思わず振り返したんだ。
これがいけなかったとは後で気づいたけど・・・
「!忍足君と手ふるなんてずるいっ!!」
「あっ、ごめん!ごめん!」
私はの言葉に反応してをみた。
そして、もう1度景吾をみたけれど景吾はこっちをみていなかった。
忍足は相変わらず手振ってたけど・・・
でも、そうだよね…景吾が見るわけないか…
私は、自分が幻覚を見たんだと思っていた。
あの日までは…
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俺様と同じ氷帝の生徒。そして、俺様の幼馴染だ。
しかし、もう5年は話していない。
小さい頃、俺様はに結婚の約束をし、その証として指輪をやった。
しかし、俺様はまだ幼く、おもちゃのような指輪しか買ってやれなかった。
中学の時から、の指から指輪が消えた…
しかし、俺様の気持ちは消えてはいない。それは、今も昔も変わらない。
しかし、今は遠い存在…
しかし、今は忍足のおかげでに会うことができる。
忍足とが同じクラスだから。
忍足への用事を作ってはあいつの教室に行ってる。
しかし、あまり行くのも怪しまれたりするから、
極力は我慢するようにしているつもりだ・・・
「なぁ、跡部。みてみぃ」
と忍足が校舎を指した。
その方を見てみると、がいた。
もこっちを見ていたのか、目が合った。
と思ったら、忍足に手ふりやがった。
俺はその時、納得した。
忍足が氷帝に来たのも中学。が指輪を外したのも中学。
そうか、は忍足が好きになったのか・・・
そう思ったら俺は忍足をほっといてコートに戻ることにした。
が幸せになるならそれでいいと、その時は思っていたから。
しかし、後から後悔することになるとはその時は気づいていなかった・・・
あの日までは・・・