“もし、私が事故ってしまったらお母さん、お父さん、
あなた方は私に付きっきりでいてくれるでしょうか?”
☆謝罪☆
次の日学校へ行った私。
「おはよ!♪」
「あ、さん、おはようございます」
私はいつも通り挨拶をする。
「〜いい加減敬語はいいって!なんか変なかんじ」
笑いながらいうさん。
とてもいい人。私の親友だという。
親友なら知っていると思い、婚約の件を聞いてみることにした。
「あの・・・」
「ん?何?どうかした?」
「私と跡部さんって婚約してるんですか?」
「!!」
さんは驚いた顔をして、そしてものすごい笑顔になった。
「ん〜どうだろう。でも、してるかもね。私達の知らないところで」
「知らないところで?」
「うん。だっては跡部君を大好きで、跡部君はを大好きだったもん。
それは誰が見ても分かったことだよ」
「そうなんですか・・・」
私は跡部さんに対して申し訳なくなっていく。
さんは相変わらず満面の笑みで話をつづけていく。
「それに、が事故って寝てた間の3日間、跡部君はの傍を離れようとしなかったんだよ。学校も休んで。
私達が変わるって言った時も『が起きた時、1番最初にの目に映りたい。
それに、今の俺には傍にいてやることしかできないから』って。愛されてるよね〜」
そんな・・・私・・・
跡部さんにひどいことを・・・昨日信じていなかった・・・
『おい、!すぐに職員室に来てくれ』
どうしよう・・・
「ッ!!呼ばれてるよ」
「あっ!えっ!?」
「ほら、先生が。って」
「あ・・・」
やっぱり慣れない“”という言葉。
それを察したのかさんが「はだからね」って。
やっぱり親友なんだなぁ・・・って思った。
私は職員室に着くと応接間に通され、そこには4人の人が。
お母さんらしい人とお父さんらしい人。そして子供が2人座っていた。
ワケが分からなかったけど、先生に促されたソファに座る。
すると大人2人が立ちあがって私に頭を下げてきた。
「「ありがとうございました」」
「えっ?」
私はワケが分からず、マヌケな声を出してしまった。
「あの・・・一体・・・」
私の言葉を聞いて、男の人が説明し出してくれた。
「申し訳ない。挨拶もロクにせずに・・・
この子達を助けてくれたということで御礼とお詫びにきた次第です」
と言うと、体にいくつかの包帯を巻いた子供2人の背中に手を添えていた。
「?・・・あの、私・・・」
記憶がない私は戸惑ってしまった。しかし、それを察してくださった。
「覚えてらっしゃらないのですか?」
「すみません。最近記憶がなくて」
「そうですか・・・」
お互い困った顔をして沈黙が続いた。
そしたら、先生が一人いなくなり、5分もしないうちにさんが入ってきた。
「失礼します。お呼びでしょうか?」
「えっ!?さん!?」
そして、さんは私達を見てわかったのか「ああ」と言って私の横へすわった。
「お2人のお体は大丈夫でしょうか?」
さんは子供2人の顔見ながら親御さんに話かけた。
「えっ!はい」
もちろん、突然のことで戸惑うご両親。
「申し訳ありません。挨拶が遅れてしまいました。と申します。
事故現場を目撃しておりました。は残念ながら記憶喪失の為、私が仲介に入らせていただきます。
よろしいでしょうか?」
とても凛とした態度のさん。
今までの軽い感じが全くせず、とても出来たお嬢様というかんじ。
確か、忍足さんや跡部さんもかなりのお金持ちって聞いた。
ということは、さんもなんだろうか?
「ああ。そういうことでしたか。ありがたいぐらいです」
「それで、今回はどのようなご用件で?」
「御礼と謝罪です。この子達が信号を無視したせいで、さんに怪我を負わせてしまった。
いや、謝罪ぐらいでは足りないようですね・・・記憶喪失ですと・・・」
本当に申し訳なさそうに話すご両親を見て私は、咄嗟に叫んでしまった。
「あのっ!そんなに気になさらないでくださいっ!!」
「しかし・・・」
「の言っている通りです。この子はそれぐらいで怒ることなどしない子ですし、
逆にあなた方が罪悪感を感じれば感じるほど、この子は自分を責めてしまいます」
「・・・・」
まだ納得のいかないようなご両親。
にしても、さんは本当にすごいと思う。
私のことをよく知っているから・・・
あれから話も進み、なんでも、挨拶が遅れたのは子供達の検査入院があったらしい。
それで、付きっきりだった為だそうだ。
今回の話で慰謝料などはいらないと断り、医療費だけ受け取ることになった。
初めは医療費もいらないと言ったのだが、それだけは譲れないとのことで。
本当にいいご両親だった。
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