『今、最も騒がれていますSecretのさんが結婚の記者会見をされるそうで、ここ、プリンスホテルに来ています』
☆A press conference〜記者会見〜☆
「準備できたか?」
扉の向こうで景吾の声がする。
まるで、結婚式の前の新婦の気分。
格好は私服なんだけど、メイクさんがメイクを施すために今は控え室に来ていた。
「大丈夫、今行く」
席を立ち、扉を開く。
そこにはいつもの景吾が立っていた。
「相変わらず、メイク濃いいな」
「しょうがないでしょ・・・芸能界のメイクってこんなものよ」
「俺は何もしてないのほうが好きだけどな」
どうして、しれっとこういうこと言えるのかなぁ・・・
照れるがそこにはいた。
会場の袖にはスタッフの人がいて、私と景吾に席の場所を教えてくれた。
そして、私と景吾は頷き、足を進める。
袖から現れた私と景吾に多くのフラッシュが鳴り響く中、『出てきました。さんです』って声が色々なところからする。
私はカメラなどにお辞儀をしながら席まで歩く。景吾は凛とした姿で進んでいく。
お互い、それぞれの性格がここではっきりしている。
席に着くと、まずは景吾からの挨拶。
「この度、わたくし跡部景吾とSecretのは結婚することをここで発表させて頂きたいと思います」
早速質問が始まった。
『ご結婚おめでとうございます』
「「ありがとうございます」」
『跡部景吾氏といいますと、跡部グループのご子息のですか?』
「はい。確かに父は跡部グループの経営をしています」
『それでは、御二人の出会いを教えて頂きたいのですが』
出会い・・・それは話すとかなり長くなりそう・・・
景吾を横目で見ると、景吾は軽く笑って一言。
「それは秘密です」
景吾の微笑みを横目で見た私は思わず照れてしまった。
見慣れていると思ったんだけどな・・・
『では、プロポーズのお言葉は?』
「“愛している。結婚してくれないか?”そんな感じか?」
「違った・・・“結婚するだろ?”でしょ!?」
「、テメェここで言うか?普通」
「本当のことをファンの人は知りたがっているんだしいいじゃない」
「チッ・・・」
勝った!・・・私は心の中で呟いた。
『指輪の方を見せて頂きたいのですが』
私たちのやりとりで質問しにくかったのか、恐る恐る次の質問が出た。
私と景吾は左手を胸元まで挙げ、指輪を見せる。
すると、2人の指にはシンプルな指輪が1つずつ綺麗に嵌っていた。
シンプルなんだけれど、どこか惹きつけるような指輪。
周りからは溜息にも似た歓声が沸きあがる。
『次、よろしいでしょうか?』
「はい。どうぞ」
『今、視聴者のみなさんが気になっているところなんですが、景吾さんのお歳は?』
「20です」
『さんと同じ歳なんですか!?』
「はい。とは高校から一緒に通っていました」
『では、高校からのお付き合いなんでしょうか?』
「それは、先ほどもお知らせした通り、秘密です」
なんか、私、ほとんどしゃべってない・・・
まぁ、いいか。
そんなことを思っていると、私に質問がきた。
『さん、同じSecretのさんは祝福してくださったのでしょうか?』
「はい。も私と景吾のことはずっと見ててくれて、今回のことを知らせたときは涙を流しながら喜んでくれました。
いい相方ですよ。私はとこれからも活動は進めていくつもりです」
『では、寿退社とはいうことはないのですね?』
「はい。私は歌い続けるつもりです」
ありふれた質問が続く中、1時間が経過し、記者会見は終わりを迎えた。
「お疲れ様。ちゃんv」
「おじ様」
「やだなぁ。ちゃん、お父さんって呼んでくれて構わないって言ってるじゃないか。
あぁ景斗さんでもかまわないよ。ちゃんに呼んでもらえるならv」
舞台の袖に控えていたのは景吾のお父さんで、景斗さん。
いつもテンションが高い・・・
景吾とは正反対に近いかも。
「親父、いいかげんにしろよ。は俺のだって言ってるだろうが!お袋に言うぞ!!」
「やだなぁ。景吾、少しぐらいいいじゃないか」
「よくないですわよ。あなた」
おじ様の後ろに現れたのは、景吾のお母さんで麗美さん。
とっても綺麗なの。
でも、今は黒い影が掛かっていて怖い・・・
景斗さんは、冷や汗かいてるし。
「ちゃん、ごめんなさいね。うちのバカが」
「いえっ、そんな・・・」
結局、景斗さんは麗美さんに連れていかれた。
「いつまでもバカな親父」
「でも、すごい人じゃない」
「ああ。尊敬はしているさ、仕事ではな」
「景吾も頑張ってね!」
景吾は「ああ」と一言言うと、私の唇に軽くキスを落とす。
「あまり、その笑顔振りまくなよ」
「ムリ!私の職業上、笑顔は必須だし」
「チッ」
「笑顔になれるのは景吾のこと考えている時なんだからねっ!」
私はそう叫ぶと、その場から逃げるように走って離れた。
その頃、景吾は・・・・
「ヤベッ・・・」
“いつも笑顔=常に景吾のことを考えている”
自然とこういう公式ができるわけで、も真っ赤だったが、残された景吾の頬も赤く染まっていた。
「のヤツ・・・かわいいじゃねえか」
そういうと、景吾はの後を追っていった。
控え室に着くと、すぐ後ろから景吾も入って来た。
「、言い逃げすんな」
「だってぇ・・・」
景吾はとの立ち位置を変えると、をドアに押し付ける形にした。
そして、の唇だけを漁った。
「んっ・・・」
どれだけの時間が経ったかは分からない。
景吾が口を離すまでは続いていたのは確かである。
2人の時間はずっとこのまま甘い時間を過ぎていく。
も1年後結婚報告会見を開いた。
ただ、の場合は相手は「不二周助」で一般人だったから、のみの会見となったが。
は幸せそうだった。
結婚。
それは、最高の幸せとなった。