神様はひどいのか・・・

それとも優しいのか・・・

それこそ神のみぞ知る







〜VAMPIRE〜
ヴァンパイア









・・・転入生


それに関しての話題が絶えたのはと侑士が転入して1ヶ月が経とうとしてからだった。

その原因は3つ。



1、時期からしておかしい


そして、一番話題になった、2つ目は“跡部の2人を虜にさせる男女が転校してきた”ということ。


3つ目は、苗字が違うのに仲良く転校してきたってことは“婚約者同士”なのか



という疑問からのものだった。
氷帝では婚約同士で転校してくるのはめずらしくない。
しかし、普通はどちらかが元々氷帝にいることが多い。
2人同時にというのは異例に近いかもしれない。









「で、どうしてなんだ?」

「何がや?」



ここは屋上、転校してきて1週間が経とうとしているときだった。
、景吾、侑士の4人は必ず屋上にてご飯を食べてる。
時折、[目の保養]と言っては屋上へ上がっていた人物がいたが、さすがに耐え切れなくなった景吾は鍵を自分だけ持つようになったのだ。
その為、現在はこの4人しか使用していない。
の横には景吾が。の横には侑士が。それがいつもの形態。



「婚約者なの?って聞いてるのよ、景吾は」

「婚約者ーーーっ!?誰と誰が!?」



一番反応を示したのは
さすがにこの反応にはを初めとする3人は驚かずにいられなかった。



「知らなかったんかい!、それでも女かいな。女っちゅーもんは噂好きでなければならんねん。わかるか??」

「あ・・うん・・・」

「いや、ソコ、うん・・・じゃなくてね、否定していいからソコは」



すかさずのつっこみがはいる。



「えっ!?そうなの?侑士のバカー!!人が何も知らないからってバカにしたー」

「どうしてそこまで世間知らずなの?は」



天然といっても過言ではないぐらいの
それにはれっきとした理由があった。



「実は、私入院してたの。ずっと・・・これを取るために」



そう言っては髪を掻き揚げ、首をさらした。
すると、そこには痣が1つ。



「気持ち悪いでしょ・・・産まれた時からあるの」

「俺は気持ち悪いなんて思わねぇし、逆にいいと思うぜ」



景吾はそう言うと、へいつもの笑顔を見せた。
そして、痣に優しく触れる。



「俺は痣嫌いじゃない。むしろ好きだ」

「景吾さん。。。」

「またかよ・・・景吾でいいつったろ」

「えっ!でも、侑士が景吾さんに失礼だから景吾って呼んだらダメだって・・・」



それを聞いた途端景吾の視線は侑士へ。もちろん睨みをきかせて。
侑士はヤバッって顔をしての後ろへと隠れた。



「テメェ・・・いい度胸してるじゃねーか。この俺様にむかって。アーン?」

「悪気はなかったんや。こうなんちゅーか・・・!そうそう、おちゃめみたいなもんや」

「貴様転校に際してもおちゃめとか言ってたな。もう2度とできねぇようにしてやろうか」
(海に沈めるぞ!という意味を込めて)


制服の寸法をいじった時も侑士は「おちゃめ」で済ませていたのであり。またも使ったのだ。



「勘弁!!悪かった!!」

「悪かったで済むか!?何も知らねぇに色々吹き込みやがって」

助けてや!!景ちゃん怖いやん」

「貴様!その呼び方やめろっ!!」

「それより、なんで2人して転校してきたの?2人とも当初の質問忘れてない?」



すらっと話を流す
慣れたものだ。



「えーっと。。。まず私が入院してて退院したのがついこの間なの。ずっと手術は成功しなかったから・・」

「で、ちょうど俺の転校がきまっとったんや。榊先生のご指名あってな」

「私初めての学校で1人というのは不安だったから、侑士と一緒にがいいな。って思って」

「なるほどね。そういうこと」

「婚約者ってのはデマかよ・・・」

「焦って損したわね、景吾」

「焦ったんや。天下の跡部景吾も」



ニヤニヤして景吾を見る侑士。



「バッ!それはだ!」

「あら、景吾もじゃなかったかしら?」

「コイツに変なこと言うな」



視線で侑士を指し、は笑いながら軽く頷いた。



「なんか、2人つりあってるっていうか、絵になるね・・・なんか嫉妬しそう」

「それは私に?景吾に?」

「えっ・・あっ・・どっちだろう?」



マジで悩んでる
を抱き寄せると、ぬいぐるみを抱き寄せたように頬刷りをした。
氷帝の生徒が見たら驚くべき光景である。



「かわいいっ!!」

「えっ・・あっ、ありがとう」

、たぶんそれは私が取られてるようで嫉妬しそうなのよ」

「テメェも忍足と同じクチか・・・返せッ」



そう言っての腕から自分の腕へと閉じ込めた。
もちろん真っ赤になる



「あのっ・・・」

「いいか。は俺様のだ」

はモノじゃないでー」

「わかってんだよ。そんなこと」

「ちぇっ・・・、そいつがイヤになったらいつでも私の元へ来てね」

「あっ・・うん・・・」

「返事してんじゃねーよ!」

「ごめんっ!!」

「まぁいいけどよ。イヤにさせねぇから」



余裕の笑みを見せる景吾。











「私、景吾のこと好きだから。ずっと・・・」



そうずっと昔から。



「俺様も好きだぜ」



今度は人間として。



「あら、私たちだって負けないわよ。ねぇ侑士v大好きよw」



2つの恋愛。



「当たり前やん。俺かてのこと大好きやでv」



やっとここに祝福される。


数百年の月日を越えて・・・







神は1度私達を、吸血鬼と人間という相容れない状況で出会わせた。

でも、それぞれが吸血鬼だからこそ出会えた奇跡。


神はありえないぐらい少ない確立で生まれ変わらせ出会わせてくれた。

でも、悲しい悲劇の記憶を少しずつこれから思い出してしまう。



神は私たちに何を教えようとしているのか。



それはたぶん、“悲しみ”と“喜び”

それは相反するものであり、どちらかが欠けても生まれないものだということだと私達は考える・・・











〜THE END〜





読んでくださり、ありがとうございました。
よければ、感想を頂けると助かります。