「顔だけよくても困るんだよねえ。悪いけど消えてくんない?」




ことの原因はハルヒに嫉妬した綾小路がハルヒをいじめてたことだ。









☆扉を開けるとそこはホスト部でした(4)☆









「うちの部員に手ぇ出す奴は客じゃないんでね」




初めて怒った環さんを見た。

それを平気でいられる綾小路じゃなく、泣きながら教室を出ていった。




「いるんだよねーたまに。あーゆー勘違い女王」

「よかった。これで2度と来ないよな?」

「ああ。たぶんね!にしても、があんなに叫んだの初めて見た!!」

「俺も〜v」

「なっ!?当たり前だろう!?光や馨だって水かけたくせに!」




そう言い争ってたら、環さんが話し始めた。




「あ――。モメ事を起こした罰だ!ハルヒに追加ノルマ1000人を申し渡す!」

「「ハァ!?」」

「なぜ、まで声を出す?」

「当たり前じゃん!ハルヒの借金を一緒に返してんだから!!」

「そうだったな。まぁ、ハルヒがいなきゃ、お得意様を失うことも――?この美しい肉体で財布探しする事もなく――?」

「先輩ッ!!」

「期待しているぞ?天然ルーキー」




あらら・・・

これじゃ卒業までかかるし・・・




「いいじゃないか。部活で会えるんだから」

「鏡夜さん・・・そうですね」




鏡夜さんが私の後ろから小さい声で話かけてくれた。





「ん?なんだ?」

「たぶん自分のです」




学生証らしき物を環さんが見つけた。

ハルヒの物らしい。




「・・・ハルヒ」

「はい?」

「おまえ、女なのか」

「はい。生物上は一応」






・・・・・・・・・





「――――!!??△□〇☆×!!」




環さん・・・声でてませんし、なんて言ってるのか分かりません。




「あーやっと気づいたよ殿」

「本能では分かってたみたいなんだけどねー」

「・・・・」

「僕最初から気づいてたよーv」

「かなり面白い展開だ」

「環さんも気づいてたと思ってた」

「先輩たちが男と思っているのなら別にそれでもいいかと思ったんですけど。
 どうも、自分て男とか女の意識が人より低いらしくて。外見にも興味ないし…ああでも

 さっきの先輩はかっこよかったですよ?」




あらら・・・環さん、ハルヒの笑顔にノックアウトだねv




「それに実は女の子に騒がれるのも悪い気はしない事が判明しました。どうも、そっちの気があるみたいですねー」

「おいっ!!!」




ハルヒ、おもしろいよね。本当。





―――――――――――――――――――――――――――――――――






裏門に迎えが来ていた。

今日は鏡夜さんと食事の約束をしたの。

その為、鏡夜さんと帰ることにしたんだけど、他の人にその場面を見られたらヤバイと思って裏門にしてもらったわけ。




「どうぞ」

「クスッ。ありがとうございます」




車のドアを鏡夜さんに開けてもらった。

まずは私の家に向かう手はずになっていた。

もちろん、私は男子の制服だからね!







家に着いた私はすぐに着替えて親と話している鏡夜さんの元に走った。




「鏡夜さんっ!おまたせしました」

!?走るなんて、はしたないわよ!!」

「ごめんなさい。お母様」

「それでは、奥様・旦那様。さんを今日はお借りします」

「ええ。お任せしましたわ」

「鏡夜君ならいつでも貸すぞ?」

「ありがとうございます。では、行こうか?」

「はいっ!」




私は鏡夜さんに手を引いてもらい、待っている車に乗った。




「久しぶりにのスカート姿を見たな」

「スカートといってもドレス姿でしょ?頭にはウィッグ付けてるし…」

「変わらないな」

「そう?変わって欲しいですか?」

「いや。そのままがいい」




そういうと、私と鏡夜さんは自然に顔が近づきキスをした。

とても懐かしむように、長い時間を埋めるように・・・

長い長いキスを・・・











next[聖なる夜に再び扉は開かれる編]