12月―――…
北風に聖夜の気配も色づく頃
☆聖なる夜に再び扉は開かれる(1)☆
「ハルヒ〜!早く〜!!」
「〜さっき行っていいよ〜」
「一緒いこうよぉ」
ハルヒと図書室で勉強してたら部活の時間に遅れてしまった。
やばいよぉ〜!!
―第3音楽室―
「ハァハァ・・・」
「大丈夫?」
「うん」
私達は、音楽室=部活動教室を開けた。
ガチャ・・・
扉を開けると
そこは南国でした
「「・・・・・」」
ありえないでしょう!?
南国衣装って・・・鏡夜さんまで。
「なんだ。ハルヒとか」
「お客様と思ってポディショニングしちゃったよ」
馨と光は本当にお客様の前と私達の前での態度が違う・・・
2重人格の代表選手だね。
「暦によると今は12月中旬かと・・・」
「冷気を恐れコタツに縮こまるなどナンセンス!!この完璧な空調設備は何の為だ?」
ハルヒの言うことは最もなことに対して、環さん。
決して南国衣装を着るためではない気がするのですが。
「良い男は着膨れなどして美しい肢体を隠してはならない!!
冬こそ凍える子猫ちゃん達を暖かな南国オーラで迎え入れる。まさに紳士の振る舞いだろう・・・?
そして12月といえば我々が最も輝く大イベントが待っている!!クリスマスパーティーだよハルヒ!!!!」
「・・・!!」
「クリスマスパーティーとか言っときながら南国衣装ではあまりそんな気がしませんね」
「!そうんなことをいうな!」
「は〜い!環先輩」
―――――――――――――――――――――――――――
ガヤガヤ・・・
今日の部活は活気があるのは気のせいかな?
南国効果?
「君とハルヒ君は南国衣装着ないの?」
「いえ、自分は・・・やっぱり冬は暖かい格好をするのが自然と思いますし」
「だよな!?ハルヒ!俺もそう思ってさ、着てないってわけ」
「2人とも季節感を大切にしているのねえ・・・v」
実は男物のタメに着れなかったっていうのが私にはあったんだけどね!
ハルヒには女物だったけど・・・
「そうなるとクリスマスには雪が降って欲しいわよねぇ・・・」
「理想よねぇ・・・」
「俺もそういうの好きですっ!」
「えっ!?君も?」
「はいっ!」
「ふうん。そういうものですか・・・」
「ハルヒはそういうのどうでもよさそうだもんな」
「うん。皆さん、夢があって可愛いんですね」
ハルヒ・・・あんたも十分かわいいよぉ〜♪
お客様と話をしていたら、
「失礼?そろそろ指名交代の時間とおもうのだけど・・・」
と来た!
私に次の指名は入ってなかったはずだから、ハルヒの指名だろう。
「スミマセン次に御予約の?御名前は・・・」
「2年B組の春日崎奏子よ。噂以上にかわいいのね。決めたわ。次はあなたをお気に入りにしてさしあげてよ?」
お気に入りだなんて・・・しかもさしあげてよって・・・
何様?まぁ、お客様なんだけどさぁ。
♪キーンコーンカーンコーン♪
「部活しゅうりょ〜〜!」
「納得いかん・・・!!」
環さんがインスタントラーメンすすりながら不機嫌・・・
どうしたのかな?
「殿〜庶民ラーメン食べてないでプランの最終調整手伝ってよ」
「プラン?」
「あー、クリスマスのパーティープランのこと」
「なるほど」
プランっていうから何かと思えば、クリスマスのね!?
環さんは動きそうにないんだけど・・・
「ハルヒが春日姫に気に入られたのがそんなに気に食わんかねぇ」
「光、気に入られたからって・・・」
「彼女の病気は今に始まった事じゃないだろう?」
「病気??」
「鏡夜先輩、病気って??」
「あー、ハルヒもも知らないのか」
「「いわゆる『男とっかえひっかえ病』ネ」」
「男とっかえひっかえ病??」
「いいか?。普通常連客は決めた相手を永久指名するものなんだが・・・彼女は定期的にお気に入りを変える傾向があってね」
「この前まではタマちゃんだったんだよね――」
久しぶりに、ハニ―先輩の声聞いたv
でも、変えたからって・・・
そう思ったら、ハルヒが変わりに言ってくれた。
「ああ・・・自分の客を取られたから・・・」
ハルヒもみんなも目が冷たい気がするのは気のせい?!
「違うっ!!そんな事じゃない!!もう我慢の限界だ ハルヒ!!ちゃんと女の格好をしろ!!」
はぁ・・・確かに私的にもハルヒが女の格好するのには賛成なんだけど、
環さんの理由は絶対私的な感情が入ってる気がする。
あっ、また環さんの熱演がはじまった。
「女でありながら何が悲しくて女にモテモテにならねばならんのだ!!
はっきり言ってお前が女と知っているのは部員だけだぞ!?」
いや・・・男装させたのは環さんですし、女にモテモテになるのは借金返す為ですし・・・
あらら・・・環さん何かしてるよ。
「お父さんは・・・お父さんはなあ・・・」
ゴソゴソ・・・
お父さん??いつから??
「この頃のお前がみたいんだよオ――――!!!!」
「人の写真を勝手にひきのばさないで下さいっ!!」
すごい。ハルヒの中3の髪の長い頃の写真だ☆(バラの合成済み)
にしても、やっぱり環さんの私的な感情入ってるし・・・
分かりやすいよね、環さん。
嫌いじゃないけどね。そういうところ。
「にしても、見れば見るほどフシギだよねー。なんでコレ(中3)がああ(入学したて)になっちゃうわけ」
馨の言うとおりだよね・・・
初め会ったとき、手紙に入ってた写真と全然違ったからわかんなかったし。
「髪は・・・入学前日、近所の子にガムをひっつけられて・・・自分で切りました。
前に話したとおり、コンタクトはなくしました」
「はあ・・・」
「なんでがため息つくの?」
「いや・・・ずさんすぎて」
「まあ、俺としては男に見られても別にいいですけどね。
むしろその方が1000人ノルマを達成して800万を返すのに都合いいわけですし。だから・・・」
環さんが何かに反応したっ!なんか、信じられないようなものを見た感じだけど。
そしたら、勢いよく話はじめた。
「女の子が『俺』なんていけません!! おかーさん!!!ハルヒが汚い言葉を使うよウ――――!!!」
「お母さん?誰?」
「俺かな・・・なんとなく」
えっ!?鏡夜さんがお母さん?それはちょっと・・・
でも、メンバー的にはそんな感じだよね・・・
「意外と女の子に夢見てんだなー殿って」
「まぁ、そんなもんじゃない?光」
「ところで、ハルヒに。社交ダンスの経験は?パーティーじゃ必須だぞ?」
「俺は大丈夫かも・・・たぶん・・・ハルヒは?」
「いや・・・でも、パーティーはノルマに関係ないでしょう?イベント事に興味はないし、できれば欠席・・・」
ギラリッ!!
環さんの目が光ったっ!?
「よかろう!!そこまで男の道を歩みたいなら、是非協力させて頂こう!!社交ダンスは紳士の常識!!
1週間でワルツをマスターし、パーティーで披露できたなら借金を半減してやろう―――う!!!」
「それは、俺でもいいわけ?」
「はダメだ!」
「なんでぇ〜?俺でもいいじゃん」
「ハルヒの男の道を助けるんだからな」
「ただ、簡単に半減になるのがイヤなだけじゃん・・・」
結局、ハルヒはワルツの練習をするハメになったのだ。
私もできたかな?女の方ならできるけど、男の方は・・・不安だ・・・
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