というわけで・・・








☆ホスト部大ピンチ!?(4)☆








シュッ!パシュ!!



双子のバスケシーン。

シュートを決めた光。




『きゃあああwさすが常陸院様v桜蘭のエース!!』

『今決めたのは光くん?馨くん?』

『どっちでもいいわvどっちも素敵!!』




お互い称え合う双子。

光はベンチに戻った。

そこへタオルを持った女生徒が1人。




『あの・・・v馨くん、タオルを・・・』

「・・・僕は光だけど」

『あっ、ごっごめんなさ・・「別にいい。慣れてるから」




そっけなく答える光。

その時!!



ピーッ!!ざわざわ・・・




「馨っ!!」

『担架を!!すぐに医務室へ!!』




体育館の真中に馨が右膝を抱えて倒れていた。

心配で駈け寄る光。




「馨・・・っ」

『光くん、君は駄目だ。試合に戻れ!!』

『光くん、早く・・・「だまれ・・・っ!!」

「光・・・ハァハァ・・・」




馨は光の右頬に手を添えてきついのをこらえて光を諭す。




「落ち着くんだ。僕の痛みを感じとっちゃいけない。
 いいな?怪我してるのはおまえじゃな・・・」

「馨・・・無理だ・・・痛い。痛いよ、馨―――――――・・・」





“おまえの痛みは僕の痛み 誰に理解されなくてもいい
         僕らはお互いさえいれば生きていけるから―――――・・・”







そして、いつの間にか外で雨が降っている。




ザーザーッ


雨に打たれながら佇む環。




「・・・君達が羨ましいな・・・そんな風に支え合える相手がいて・・・」

「須王先輩・・・」

「でも須王先輩は学園のアイドルで・・・」

「アイドル・・・か・・・そんなうわべだけの称号でもてはやされるくらいなら
 きっと1人の方がマシだ――――・・・」




“傷ついた心と心が交差する”



♪〜♪〜〜♪〜



ピアノの音色が響く外。

雨に打たれてながらは弾く。




『さすがは家のご子息。コレぐらい当たり前ですね』

「・・・俺は俺だ。家なんて関係ない・・・」

「あなたはいいですね」

「藤岡くん・・・」




の傍にはハルヒが佇んでいた。




「何がいいっていうんだ?誰も俺の努力を認めちゃくれない。すべて当たり前のように・・・」

「家はいい方がいい。今僕が1番欲しいものだ・・・」




お互い空を見上げていた・・・





「見つけたよ、貧乏人」

「っ!!」




ハニー先輩の言葉を聞き、急いで逃げるハルヒ。




“すれ違い 傷つけ合う 少年達の心の闇とは・・・?”





「もう逃げられないよ貧乏人。僕に逆らうとどうなるかよく覚えておくんだね」




木の下で追い詰められるハルヒ。

そしてそれを見下すハニー先輩。

ハニー先輩の傍にいるモリ先輩。




「・・・よせ・・・光邦。人を傷つける度苦しむのは結局おまえ自身・・・」




“やがて彼らを待つ 結末とは 救いの光か”




「僕に意見するな、崇。またおしおきされたいのか。僕は身分不相応な奴が大嫌いなんだよ」




“―――それとも―――――・・・”




決して怯まないハルヒ。

目と目が交差するハルヒとハニー先輩。

睨み合っている・・・・














と思えば――――――――



ジワッ!



ハニー先輩の目に涙が。。。




「わああん!!ハルちゃんごめんねえ〜〜〜〜」




ハルヒに謝り、飛びつく。

こうなったら納得いかない人物が1人。




「カーーーーーーーーーット!!!そこ!!台本通りにやれェ!!!」




髪の毛がメデューサ化している宝積寺れんげこと、この脚本を仕上げた人物。




「何度言えば分かるんですの!?第一棒読みもいいところですわ!!
 カメラ!!一旦止めて!!  雨!!もっと切なげに!!」




的確に指示をする宝積寺れんげ。何度も言うが脚本を仕上げた人物。

そして、撮影しているのはプロ!?




「ハルヒ、すごくない?この撮影。本格的すぎるんだけど・・・」

もそう思う?」

「当たり前じゃん」

「・・・この撮影チームは一体・・・」

「ハリウッドから急遽呼んだらしいな」

「そんな鏡夜先輩平然と・・・」




いつの間にやら近くにいた鏡夜さん。

私とハルヒは濡れた髪や制服を拭きながら鏡夜さんと話をしていた。




、宝積寺様の性格を考えてみろ」

「・・・平然としかねないですね・・・」

「そもそもキャラ改革からいつの間に短編映画撮影会に・・・」

「確か、オープニング映像とかなんとか・・・」







((((((はっ!!まさか実写版「うき☆メモ」!?))))))





今ごろ気付くメンバー(環・鏡夜を除く)




「にしても、なんでバスケなんかしなきゃなんないワケ?」

「その割には光かなりノッてた気が・・・」

「大体見ろよ、この台本。一見光がリードしているが実は精神的大人の馨ほ方が攻め・・・」

「馨。それが?どうしたの?」

「「そのままだから却下!!」」




はっきり言ってこの双子は奥が深すぎます。。。




「にしてもってピアノうまいなー」

「馨、そんなに誉めても何もないよ」

「いや、マジで」

「そう?ありがとう」




ヤバイ!バレるかと思った!!

内心焦りながら答えてた。

私はこれ以上ココにいたらヤバイと思い、鏡夜さんの元へ行った。





「鏡夜先輩」

「ああ、か。どうかしたか?」

「一つ疑問が・・・」

「なんだ?」

「鏡夜先輩の演技がまだなのはどうしてでしょう?」




鏡夜さんの笑顔が黒い陰を背負って私に問い掛けた。




「知りたいか?」

「(怖い…)イエ・・・」

「そうか、残念だな」




絶対に残念には思ってない・・・



私はハルヒの元へ戻ろうと、足を進めた。

しかしハルヒは宝積寺さんに呼ばれており、私は遠くから話が終わるのを待とうと思い、

証明がセットされている柱に寄りかかり2人の様子を見ていた。















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