〜今日部活ないんだって〜」

「あっ、馨。そうなの?わかった」





クラスで席について本を読んでいた私に馨が教室のドアのところから駆けながら叫んで来た。

馨の後ろには光がゆっくり歩いてきている。

そして、私に部活のかわりの行事を教えてくれた。




「そっ。で、本日の部活はナイ為、鏡夜先輩のとこの新しい施設に行こう!ってこになったんだよ」

「OK〜」

は知ってるんだろ?鏡夜先輩のとこの新しい施設」

「うん。でも光、私も行った事もないし、どういうのかも知らない」





まさか、あんなにすごいところなんて予想できるわけがなかった・・・・








☆鳳アクアガーデン(1)☆








ここは鳳グループ経営シークレット会員制プールリゾート(貸切)にきています。

ちなみに施設は東京ドーム3倍ぐらいあるらしい。




「穏やかな気分だな・・・ここにはサービスしなければならないお客様もいない・・・
 まさに美☆少年戦士の休息といったところか・・・」




環さんは、相変わらず・・・

そして、ハルヒを見つけると駈け寄った。




「ごらん ハルヒ。南国の鳥さんがいるよ☆なんていう鳥だろうね?」




ハルヒの遠い目。

見ているだけでも可愛そうだよ・・・

環さんは本当にハルヒが好きだよね。

でも、環さんは結局ハルヒに流されていた。




「ところで、鏡夜先輩の家は本当は何屋なんでしょう?」

「それはもちろん多角経営というやつだよ。しかしそうだな・・・共通していえるのは、どれも癒し系ってことじゃないかな?」




うさんくさい・・・

絶対ハルヒは思っただろう。

やけに癒し系を強調していたし。




「ハルヒ、!!ウォータースライダー行こーぜ」

「いいね〜、光」

「おっ、はノリいいじゃん。つーか、2人とも水着は?」

「私は着てるよ。光」




そう言って私は水着の上に着ていたTシャツとハーパンを脱いだ。

すると馨と光がおどろいた。




「マジ!?馨、どう思うよ」

「いや、ってスタイル良かったんだな」

「失礼な。悪いって思ってたわけ?」

「そういうわけじゃねーよ。ってかお前胸あったんだな」

「しつもーん」

「なに?光」

「そんだけ胸あったら制服着ててもバレるのにいつもはどうしているわけ?」

「サラシ巻いているから」

「「あ〜なるほど」」




馨と光は納得して、ターゲットをハルヒに変更して水着を勧めていた。

いい水着がないか私も水着を眺めていたら後ろからものすごい勢いでハニー先輩が衝突してきた。




「きゃっ!!」

「あっ、ちゃんごめんね〜。勢いつきすぎた〜。ね〜一緒に泳ごうよv」

「あっ、いいですね。ウォータースライダーはまだ行きそうにないし」

「じゃあ、先に行って待っててvハルちゃんも呼んでくるからvv」

「はいっ」




私は流れるプールに足を向け、モリ先輩を発見した。




「モリ先輩、楽しいですか?」

「ああ」




私はつい笑ってしまった。

だって、モリ先輩流れに逆らって泳いでるから。




「私もマネしようっ」




私はモリ先輩と逆の流れに逆らって歩いてみた。

案外楽しいかも。。。

波が気持ちい〜




「あっ、ちゃんに崇楽しそう〜v」

「楽しいですよ」




ハニー先輩は私とは反対側の流れの方で歩き始めた。

正確には足が床にとどいてないから足を白鳥のように水面下で頑張ってるんだけどね。

私は疲れてきてプールの淵に座った。

足はプールについてて気持ちいv




「見て見てーみんなー進まないの〜〜〜v」




みんな。ようするにハルヒ達をハニー先輩は呼んだ。

そして、それに反応して私達を見たハルヒ達は冷たい目で私達を見ていた。

案外楽しいのにな・・・

周りを見たら、馨達と環さんでウォウターガンバトルを始めていた。

モリ先輩はいつの間にかプールから上がったらしく、ハルヒと話ていた。

唯一、鏡夜さんは椅子に座って本を読んでいた為私は鏡夜さんの元へ行こうと、さっきまで自分が歩いていた方のプールと

ハニー先輩の今だに歩いているプールを横断しようとした。

プールに新たに足を入れた瞬間流れが激しくなった。

ヤバイ!そうおもったけど、既に足をプールへ入れていた為流されてしまった。




「キャーー」
「にゃーーー!!?」


っ!ハニー先輩!!」




最後にハルヒの叫び声だけ聞えた。

私の場合、泳ぐのは苦手じゃないんだけど、流れが急過ぎてどうしようもない。

どんどん流されていく・・・

抵抗するのを諦めようとした時、腕を掴まれた。

鏡夜さんって思ったけど、良く見たらモリ先輩だった。

残念だったっていうのが本音。

鏡夜さんかと期待した自分のワガママなんだけどね。

でも、モリ先輩には感謝してる。

おかげで助かったんだから。



私はプールから上がるとむせてしまって声が出せなかった。

しかも、咳をするので精一杯で立ちあがれない。

すると、モリ先輩が抱えてくれた。




「ゴホッゴホッ・・」

「・・・大丈夫か?」

「あっ、ゴホッすみまゴホッ」

「しゃべらなくていい・・・」




私はその言葉を聞いて頷いた。

モリ先輩は私を抱えながら流れて来たほうへ歩き始めた。





「あっ、モリ先輩にっ」




私達を初めに見つけたのはハルヒだった。

少し咳も落ち着いていて「ごめん」とだけ言っといた。

咳をしていたらモリ先輩から体が離れた。

鏡夜先輩の腕へと移っていたのだ。




「大丈夫か?」

「はい。ゴホッ心配かけました。降ろしてください」

「モリ先輩は良くて俺はダメなのか?」

「えっ!?そんな言ってません。もう落ち着いたので大丈夫なんですよ」

「そうか」




私は鏡夜先輩の腕から降り、鏡夜先輩の方を向いた。




「ありがとうございました」

「イヤ、俺は何もしていない」

「でも、心配してくれましたし」

「当たり前だろう」




そう言うと、鏡夜先輩は軽く唇にキスを落してくれた。















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