「ハルヒ、本当に謝る気はないの?」

「なんで謝らなきゃいけないのかが分からない」

「ハルヒらしいよ。本当」









☆××先輩のプライベートビーチ(5)☆









「心配って言葉、ハルヒは知ってる?」




現在、私はハルヒの部屋でトーク中。

お互い、ブランド品の私服でね。

ハルヒが何故ブランド品かは後で知ることになるけど。

私のは鏡夜さんからのプレゼント。




「はぁ?心配?それくらい知ってるよ」

「そう。ならいい」

「??」




後は、ハルヒにきづいてもらいたいから。

私が言ってもハルヒは納得してくれるか私にも分からない。




「にしても暗いね」

「ブレーカー落ちてるのかな?電気点けても点かなかったし」

「私、暗所恐怖症じゃなくて本当に助かった・・・」




ハルヒが急に立ち上がった。




「どうしたの?」

「ブレーカー探してくる」

「私も行く」




それから2人で歩き回ること20分。

地下室へたどり着いた。

周りを見渡せば奇怪なものがたくさん!




「ごめん・・ハルヒ・・私・・・待ってる・・・」

「?わかった」




ハルヒって本当に強い子だ。

今日1日で何度思ったことか・・・



そして次の瞬間明かりが点いた。




「ハルヒ、明かりも点いたし、みんなのところ行ってみよv」

「なんで・・・」

「いいから。いいから」




ハルヒの腕を引っ張りながら廊下を走っていった。

その時、ハルヒは私の腕を見て一言。




っ!その腕!!」

「あ〜大丈夫。大丈夫v」




そう。じつは私の腕は強く掴まれていたせいか、痣ができていた。

医者には殴られた時にできた、口の周りの傷しか見せていない。

ハルヒは額を切ってて、そこを医者に見てもらってた。




「内緒だよvあんまさ、みんなに心配かけたくないし」

「でも・・・」

「いいから。言っても治るわけじゃないんだし」




そんな話をしていると、部屋へたどり着いた。

ドアをそっと開ける。

すると、見事に全員私たちを凝視した。




「ブレーカー落ちてましたけど」

「ハルヒ、、その服・・・」

「ああ、うん。父に荷物詰め替えられたらしくて。こういうのばっかり着せたがるんだよねえ」

((((グッジョブ、ハルヒ父))))

「何?光、気になるの?」

「は?そういう意味じゃねーよ。で、はどうしたの?そのブランドもん」

「俺からのだな」

「はい」

「「「「鏡夜(先輩)から〜〜〜〜?!!!」」」」




みんな本当に仲いいんだね〜息ピッタリ。

そっか・・・まだ私の家がそれなりのお金持ちって言ってなかった。




「2人ともかわい〜vv」




ハニー先輩も充分かわいいですよ。




「怪我はもう平気なのか?」




やっぱり、鏡夜さん優しいですね。




「にしても裸足はないだろう」




あっ、忘れてた・・・光、細かいとこまで見てるんだ。




「髪もちょっといじったほうがいいな」

「じゃあ、馨、ハルヒお願いね」

「ああ、まかせとけ」




私はスリッパを履いて、部屋を出た。

正直、半袖ではヤバイと判断したから。

明るくなったせいか、痣みえまくりだし。

上に羽織るものだけでもと思い、取りにいくことにした。







「「どうぞ?姫」」




あ・・・がいつの間にかいない。

どこいったんだろう。



そう思っていると、目の前に環先輩が。

目が合ったと思えば、鼻血が出てるし。




「鼻血・・・」




その言葉に反応した光に馨。




「うわーサイテームッツリー」

「やーらしー」

「ばっ!!!誰がそんなひねくれ娘に鼻血など吹くか!!!ぶつかったのだ!!ちょっとお鼻をゴツっと・・・」


ゴツッ



ハニー先輩が環先輩に手刀を首の後ろに見事にきめた。




「あれ〜?止まんないねえ〜」

「それは間違った応急処置の代表例ですよ」




そんな冷静に解説しなくても、鏡夜先輩。

本当に鏡夜先輩は以外には冷たいっていうか、なんていうか・・・

というか、かなり出血している環先輩大丈夫なのかな。









「はーい。ハルちゃん、大トロ〜〜〜〜vv」

「よかったなーハルヒ」

「あっ、鼻血だした人はこっち来ないでネ」

「では・・いただきま・・・」




横から急にいつ復活したのか環先輩が、大トロを全部食べた。

人が大トロ食べたいって知ってるのに、この人は・・・




「ハルちゃん、カニもあるから」




あせった様子のハニー先輩。

本当に感謝しなくちゃ。


1本足の部分を綺麗に取り出し、食べるといいことをおもいついた。




「先輩カニ・・・」




そう言って環先輩の前にカニの足を差し出した。

すると、見事に受け取る。

そこですかさず一言。




「殻ですけど」




そして案の定、環先輩はカニを取ろうと手を出してきた。

しかし、それは阻止。

カニのハサミで行く手をさえぎって行く。




「ガーーーー!!なんだお前はーー!!!どこぞの双子か!!!」




ほら。思ったとおり我慢できないで叫んできた。




「口きかないんじゃなかったんですかーーー?」

「・・・どうやら反省する気はないらしいな・・・もういい!!俺は寝る!!ハルヒ、お前もとっとと寝ろ!!




環先輩は結局1人では怖いらしくて、鏡夜先輩と出て行った。




「あーあ。完全に意地入っちゃったよ」




見れば分かるよ、馨。




「ハルヒ、お前カニ食べすぎ」




だっておいしいから・・・







「・・・あのさあ・・・空手とか習ったらいいかなあ・・・」

「そっちに行くわけね。お前の思考は。そりゃ別に止めないけどさ、そーゆー事じゃないんじゃん?」




じゃあどういうことなの?




「怖いモノ知らずも正義強いのも立派だけどさ、正直今日みたいな無茶は反省した方がいいと思うけどね僕らも」

「だって、光達には迷惑かけてないじゃん。先輩があんなに怒るのはよく分からないけど・・・
 自分が弱くて迷惑かけたのは確かに悪かったし・・・」

「違うよー?ハルちゃん。みんなにごめんねしよ?タマちゃんにもいっぱいいっぱい。心配かけてごめんねってゆーんだよ」

「心配・・・」




“心配って言葉、ハルヒは知ってる?”




の言葉が浮かんできた。

でも・・・




「したんですか。みんな・・・」




今さっきの話からするとしてくれたんだよね。




「・・・ごめんなさい」




だからはすぐに先輩に謝ったんだ・・・

は分かってたんだ。




うっ・・・



「気持ちわるい・・・」

「だからカニ食い過ぎって!!洗面所 洗面所!!」




マジ吐きそう・・・

口を押さえてると、モリ先輩が抱え上げて廊下を走り出した。

洗面所のある近くの部屋へと急ぐ。




「どうなさいました!?なんの騒ぎです!?」




突然出てきたのは金髪の美少年。

誰??




「「あのーーどちら様・・・」」

「お坊ちゃま、ご装束を・・・」




装束を持って現れたのは、猫澤先輩のメイドさんだった。

ってことは・・・・

装束に着替えていく金髪を見ていると、あっという間に猫澤先輩になった。




「ゴホンッ!えーーどうなさいました・・・?」



(((((何それ!!?お前がどうした!!)))))













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