m a l e - a t t i r e
「、悪い!!」
急に謝ってきたのは私の父。
父が謝ってくることなんて、日常茶飯事。
しかも、内容はどうでもいいことばっか。
「今日は何?」
いつものことで慣れた返しをしたが、父はいつもより言いにくそう。
「じつは・・・だな・・・」
「だから何?もうお父さんの“ごめん”には慣れたよ・・・」
半分。いや、かなり呆れ気味の私。
「じつは、その〜・・・」
「その?」
「お父さんとお母さんは海外に転勤になったんだよ!」
「・・・・・・」(私)
「・・・・・・」(父)
「・・・・・はぁっ!?」
今、なんて言った?
転勤!?しかも、私抜きかよっ!!
「は日本語しか話せないだろ?」
「そりゃ、日本を離れたことすらありませんから」
「だから、こっちでの生活の方が楽だとは思うんだ」
「はぁ・・・」
「で!知り合いの家に居候させてもらうことになった!!」
そこまで話すすんでんの?
私にまず聞けよっ!!
「で、だな。そこにと同じ歳の男の子がいるそうなんだ」
「ふーん」
貞操の危機って言いたいの??
「そこの男の子は根は女嫌いらしくて、が行くと正直危ないらしい」
「えっ?女嫌いならいいじゃん」
「女嫌いだが、遊び人らしい」
「はっ!?矛盾しまくり!!」
「とにかくだ!!男装を命じる!!」
「・・・・・はっ!?」
男装!?
ようするに男の格好をしろと・・・
「すまない。。これもお前を守るためなんだ」
「わかったわよ!もうなんでも来いって状態」
「さすが俺の娘だ!!」
「たまには連絡頂戴よ」
「もちろん、の試合の結果も俺の楽しみだからな」
そう。私はテニス部所属。ちなみに部長してますv
っていっても超弱小チーム。
いつも1回戦負け。でも、私は1回も負けたことはない。
そりゃ、この父は一応世界のテニスプレーヤーだし、母はその専属インストラクター。
この2人の指導を小さい頃から受けてたら上手くなるわけよ。
「そうだ!。1ついい忘れていた。学校はその人の家の近くの学校にするからな。まぁ、転校って奴だ!」
なんで、先にそんな大切なことを言わないっ!!
殴りたくなった。
めっちゃこの父が憎く思えた・・・
「聞いて驚け!なんと、氷帝学園だ!!」
「えっ!?あの金持ち学校!?」
「そうだ!!」
「どこにそんなお金あんのよっ!」
「相手さんが出してくれるそうだ」
「まさか、正直に甘えてるなんてことないわよね?」
「甘えている!!なんてのは冗談だ!!ちゃんと契約は交わしているぞ!」
「契約?」
なんだろう?こうイヤな予感が・・・
「将来、むこうの男の子とを結婚させるってことだ!!」
「はぁーーーーーーーー!?冗談じゃない!そんなのイヤ!!絶対イヤ!!」
「おっ落ち着け」
「落ち着いていられるわけないでしょ!!」
「冗談だ!冗談!!」
今日こそは殴りたかった。
「むこうは大手の社長さんだからな。広告を無料で表示するっていうのが条件だ」
「ようするにスポンサー金はもらわないってことね?」
「さすがうちの娘!理解が早い!!」
親バカにしては子をほっときすぎだが、こういうところは親バカだ。
「来週からだからいいな!?おっと!試験は明日だ!」
「だから、言うのが遅いつーーの!!」
「お父さんにも勇気が必要だったんだよぉ〜」
「そんな言い方しても可愛くない!!」
とにかく、来週までに服から何から揃えなくてはならない状況になった。
頑張りますか。
。男装生活、生き抜いてみせます(?)
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