「合宿!?私が!?」
「監督からのご指名」
「もしかしなくてもはソレを許可したと・・・」
「私が拒否する理由が見当たらないわ」
ごもっともです。様。
でも納得いかない・・・
m a l e - a t t i r e
「そりゃろうだけど・・・男だらけの中で私1人でしろと?」
「大丈夫。他にも女はいるし」
「本当!?」
周りが明るくなった。
他にも女子の選手がいるのなら問題ない。
私は普通にテニスできるんだ。
「そりゃ、他の学校はマネージャーぐらいいるでしょう?」
マネージャー・・・・
「って!マネージャーじゃ意味ないじゃん!!」
「誰も選手だなんて言ってない」
本当、に口で勝とうなんて考えた私が馬鹿だったかも。
「あっ、そうそう!監督が“”として参加するように。だって」
「また男装しろ・・と?」
「しょうがないでしょ。今まで女子が参加したことがない合宿なんだから」
「じゃあなんで私が参加すんのよ!!」
「が強いから」
はい?ってかあんまり合宿に関係ないんじゃ・・・
そう思っていたらはまるで頭の中を読んだかのように言葉を続けた。
「悔しいけど、私達じゃの相手にならないのよ」
「そんなことない!!、私からゲーム取るし!!これからだって逆転される可能性あるんだよ!!」
これは本当のこと。前回に3ゲーム取られた。
「それはの調子が悪かっただけじゃない。風邪引いてふらふらしながら来たから」
「うっ・・・」
確かに前の試合では私は熱がありながらも試合をした。
正確には熱があることに気が付いてなかっただけだったりして・・・
あの時は≪なんか頭がぼーっとするなぁ・・≫程度だっただけだし。
実際の熱は38度越えてたんだっけ・・・
「監督や私はは全国1位のレベルだと思ってる。今年は団体でも個人でも1位を取るためにも
はここで止まってちゃダメ!いい?」
「でも・・・」
「でも?」
なんかの笑顔がコワイ。
「まだ何か文句あるわけ?ああん?」って言ってきそうなぐらい。
「分かりました・・・」
「ありがと。頑張ってきてね」
「うん」
「あ゛ーん?それはホントか?」
「それが本当なんだって」
今私は景吾の部屋に来ていた。
景吾に合宿の話をしに来たのだ。
「・・・・しょうがねえ。監督の言い出したことだしな」
「大丈夫。負けないように頑張るし。負けたら氷帝の恥だもんね」
「そうじゃねぇよ。俺様が心配してるのは・・・」
「じゃあ何?」
氷帝は常に負けを認められない。これは女子にも同じこと。
男子は負ければレギュラー落ち。女子の場合は格下げになるだけ。
シングル1が負けたら、シングル1から2に堕ちる。それだけのこと。
でも、私はシングル1を取り続けなければならない。負けることは許されないのだから。
「わかんねぇならいい。ただいいか?常に俺様から離れるな」
ようするに他の男が心配ということ?
男装するのに・・・
「男装するから大丈夫よ。それに離れるなって無理に決まってるじゃない」
「無理じゃねぇよ」
「無理。だいたい私は樺地くんじゃないんだから」
「ちっ。わかったよ、目の届く範囲にいることだけは約束しろ。いいな?」
「わかりました。景吾がそこまで言うなら。そんなに心配しなくても・・・」
景吾は私の傍まで来ると、私の腕を引っ張って引き寄せた。
そして、きつく抱きしめてくれたんだ。
頭1個分大きな景吾。胸に頭を寄せれば景吾の鼓動が聞こえて安心する。
「景吾大好き」
「当たり前だろ?」
「本当、景吾らしいよ。景吾は?」
「言わなくてもわかるだろうが」
「聞きたいの」
「しょうがねえな・・・好きだぜ。愛してる」
「ありがと」
頭の上から聞こえる心地よい声。
本当大好きよ、景吾・・・
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