☆俺の女☆
「跡部、きたか。今日はよろしく頼む」
「あぁ。手塚、お前のところの監督はいないのか?」
「竜崎先生なら職員会議で遅れて来るそうだ」
「そうか」
「荷物等は部室を使ってくれ」
「わかった」
俺はそう言い、忍足たちに指示を出した。
今日は青学での練習試合。
正直嬉しかったのかもしれない。
が近くにいると考えると・・・
俺様らしくもない。
12:00
「跡部、体育館行って来るわ」
「はぁ?忍足、てめぇ練習試合に来て彼女のところに行く気かよ!?」
「当たり前やん。の勇姿を見て来るんや。なんなら、跡部も行くか?」
忍足は相変わらずニヤニヤしてやがる。
俺としては正直行きたいが、プライドがゆるさねぇ。
「行くわけねぇだろ。行くならとっとと行って来い」
そう言うと、忍足は走って体育館に向かっていった。
「の彼氏って忍足だったんだ?」
「そうなの?びっくりにゃ〜」
声をかけて来たのは青学の天才・不二と変な言葉を使う菊丸だった。
「あ〜ん?しらねぇのかよ?」
「に彼氏がいるのは知ってたんだけどね、自慢してたから。でも教えてくれなかったんだよ」
「いつも秘密〜♪っていわれてたにゃ〜」
秘密にするようなことでもなさそうだが・・・
「最近は自分の事よりもさんのことを気にかけてるようだけど・・・知ってるでしょ?さんのこと」
俺は正直、不二が苦手だ。
見透かしたような目。
笑っていながら何を考えてるかさっぱりわからねぇ。
忍足と同じタイプだ。
「だからなんだよ」
「何か知ってるかなぁ?って思ってね」
「のことはしらねぇよ」
、何かあるのか?
「さんは氷帝では上手くやってるのかな?」
「だからしらねぇって」
そう答えた時
「あっ!不二に菊丸。それに跡部君。あのさ、見てない?
昼前に水飲みに行ったきり帰って来てないの。今何人かの部員で探してるんだけど・・・」
「さんになにかあったの?」
「わかんない」
俺は正直嫌な予感がした。
帰ってこない?あいつがサボりだとは考えられない。
なんせ、部活を辞めないで氷帝に通っていても青学でするぐらいだ。
何かあると俺は思った。
そして、俺は走った。
目的の場所もなく、手当たり次第。
そして、結局見つからず、空を見上げた時
“みつけた”
は屋上にいた。
様子がおかしい。
追い詰められているようで、それとは逆に反抗してるかんじだ。
俺は一目散に屋上に向かった。
屋上の扉を開くと、の前に男が1人いた。
男子バレー部のユニホームを着ている。
「おい、テメェなにしてやがる?」
男はビックリしたように振り向いた。
「跡部君っ!!」
「跡部?あぁ、他校生じゃないか。こんなところまで入ってきていいと思ってるの?」
俺はそいつに睨みをきかせながら
「になにしてやがると聞いてるんだ」
そう言うと、男は少し怯んだが退く様子はなく、
「さんを呼び捨てにするなんて許せないよ。さんは僕の大事な人なんだから。
そして、僕の彼女になる予定なんだから」
どうみても、そうは見えなかった。
黙ってが怯えている。
今までその顔を見たことはなかった。
の目線の先を見ると、男の手に集中していた。
男の手にはナイフが握られていた。
そういうことか・・・
「おい、テメェ勘違いするな。は俺の彼女なんだよ」
そう言うと男の後ろにいたはビックリしたように俺を見た。
同じく、その男も怒りをあらわにして俺に飛びかかろうとした。
「君こそ、何を勘違いしてるんだよ〜」
「待って」
「さん違うよね?こんな奴の彼女なんて・・・」
「本当よ。ごめんなさい。前から言ってたでしょ?付き合えないって」
「うそだぁ〜」
そう言いながらその男は今度はに飛びかかろうとした。
それを機に俺は男の腕を掴み、ナイフを落とし、組み敷くいた。
「くそぉ」
男がそう言った後、ドアが思いっきり開いた。
「っ!」
「大丈夫かいな?」
忍足とだった。
を見ると安心しきったのか、座り込んでいた。
はの元に走り、抱き寄せていた。
「だから言ったじゃない。男子バレー部と一緒だから気をつけなって・・・
誰かがを狙ってたのは分かってたんだけど、ここまで過激な奴がいたなんて・・・」
「、ごめん。ありがとう」
その場は青学の先生が来てなんとか収まった。
忍足は部活に返した。俺がいなくて、忍足がいなかったらまとまりがないからな。
は、部長ということでを俺に預けて帰っていった。
「さっきはありがとう」
が話しかけてきた。
「あぁ」
「正直、嬉しかった。跡部君が来てくれた時。ホッとしたんだ。
この前のこともあったからかもしれないけど、跡部君なら助けてくれるっていう気がしてね」
「助けるなんて当たり前だ。俺は、お前が好きだから」
「えっ!?」
「1回しかいわねぇぞ。、俺の女になれ。ずっと守ってやる。危なくなっても助けてやる」
「・・・ありがとう。私も跡部君のこと好きだよ」
初めて繋がった。
俺は今までにない嬉しさが込み上げてきた。
思わずを抱きしめて実感を味わった。
今までこんなに女が手に入ってうれしいなんてことはなかった。
俺はこんなにに惚れこんでいるか・・・
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