☆心の声☆







私は跡部君に好きだと言われ、付き合うことになった。

正直、直前まで自分の気持ちが分からなかったけど、助けてもらったときに、

この人に助けられたいって思ってる自分がいたから。

この気持ちに気づいたとき、悲しくなった。

でも、その時は自分を押さえられなかったんだ・・・

伝えて後悔するの分かっていても伝えずにはいられなかった。



“身分の違い”



絶対にコレが障害になることがある。

将来、跡部の家を継ぐなら婚約者の1人ぐらいいるはず。

結婚するまでの遊びの時間。

その間だけの付き合いになることは分かってる。

だから深くは付き合わない。

自分が傷つくのはやっぱりイヤだから・・・






、おめでとっ!」




に報告したらすごい喜んでくれた。




「同じ学校同士なんて憧れるなぁ〜」


「何言ってるの!?同じ学校って言っても、あと1ヶ月もないんだよ」




そう、今は3月。

もうすぐ、進学。

私が氷帝から青学に戻る時である。

元々、私が氷帝に来たのは1年間という条件だった。

来月から青学の生徒に戻る。

跡部君はこのことしってるのかな?




「そうだよね〜早く出会っとけばよかったのに」


「無茶を言わない!」


「今度4人でデートしよ〜♪」


「そうだね」















休み時間




「おい、。今日は部活あるのか?」


「あっ!跡部君。今日は部活休み。というか、強制休暇」


「この前のせいか?」


「うん。なんか、が・・・意味わかんないんだけどさ」


「いいじゃねぇか。せっかくだ。お前とも、もう同じ学校じゃなくなるんだ。一緒に帰ろうぜ」


「えっ!なんで知ってるの?」


と付き合う前に忍足に聞いたんだよ」




そっか・・・

もし、学校違うなら別れるって言われると思ってたから。

良かった・・・良かった?

いや、良くなかったのかも。

別れるなら今がよかったのかもしれない。


付き合うことになって跡部君は私を「」と呼ぶようになった。

親近感沸いちゃう。

少しでも距離を縮めない為に私は「跡部君」と呼ぶのを変えない。

変えたら、もう戻れない気がして・・・





キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴り、跡部君が教室に帰っていく。

それと逆に忍足が帰ってきた。




「ラブラブやな」


「忍足達には負けるよ」


「そりゃそうやろ!」


「ハイハイ・・・」




その時、




さん、コレ頼まれたんだけど・・・1人で読んでって・・・」



クラスの女の子だ。




「残念やな、は彼氏がいるっっちゅうのに告白とは」


「そうだよね。あっ、ありがと。キチンと読むよ」




そう言うと女の子は自分の席についた。



先生が来て授業がはじまる。

授業中、手紙を開いた。









さんへ
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読んでくれてありがとう。まずはお礼を言うわ。
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今回は、あなたに話があるの。
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もうすぐ青学に帰るんでしょ?
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なら、きちんとしておかなきゃね!
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放課後に第6音楽室で待ってるから。
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逃げるなんて事しないようにね。
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じゃないと、もっとひどい目に会うよ。
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もちろん、1人で来ること。
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それじゃ待ってます。
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やっぱり・・・

最後にリンチかぁ。卒業リンチみたい。

いろいろ言われるんだろうな。

まぁ、しょうがないか。

今まで忍足と話してて何も言われないほうが珍しいんだもん。

氷帝の男子レギュラーは本当にすごいよ。

青学の男子テニスも負けてないけどね。






放課後


私は忍足に伝言を頼んだ。

『跡部に一緒に帰れなくなった』と。

「なんでや?」って聞いてきたけど、「秘密v」と答えておいた。



そろそろかなと思い、私は第6音楽室に向かった。

















一緒に帰れなくなっただと?

忍足からの伝言を受け取った俺は廊下を歩いていた。

忍足が言うには残ってると言うことだったから俺も残ってを待つことにした。

の教室に着けば、案の定のカバンが机の上にあった。

の席につき、俺は外を眺めていた。

なぜ、帰れなくなったのか・・・

そんなことを考えながら・・・















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