第6音楽室
今は使われていない音楽室。
☆いじめ☆
ガラッ
「あっ、来た」
私の目の前には10人ぐらいの女子がいる。
氷帝はネームで学年がわかるように、ネームの色が違う。
私の目の前には見事に3色のネームが並んでいる。
なんか、思ったよりも平気な自分がいる。
なんでかな?
「まずは、本当に1人で来たこと誉めてあげるわ」
リーダー格の人が言った。
ネームからして3年生。
「でもさ、本当に1人でくるなんて馬鹿じゃない!?」
笑いながら言う人は2年か・・・
他の人もその人につられて笑ってる。
「あの、用とは?はっきりさせなきゃいけないことって?」
「あんた、何もわかってないの?」
また、2年。
そしてリーダー格の人が私の前に立った。
「さん、もうすぐ青学に帰っちゃうわね」
「はい」
「それでね、今までは氷帝ではバレー部部長の桃井さんがいたから手だせなかったけど、
桃井が今日めずらしく休みだっていうじゃない。だから、あなたに忠告する最後のチャンスだし、
呼び出させてもらったわけ」
「桃井ちゃん・・・」
「桃井さんは、跡部家に並ぶほどの名家。桃井さんと仲のいいあなたがこういう目に合ったっていうことがバレれば
私達の家も危ないのよ。でも、今回は桃井さんは欠席。例えあなたが桃井さんにチクっても、今まで私達は何もしてなかった
んだから桃井さんは私達を咎めようがない。ってわけ」
すごい計算してたんだ・・・
でも、その計算も馬鹿だよね。
私が桃井ちゃんを心配させるようなことしないのに。
だから、いくらイジメられてもチクるなんてことしなかったのに・・・
「まず、男子テニス部レギュラーから離れなさい。二度と話しをするなんて考えないことね!
それと。あなた跡部様と付き合うことになったんだって?」
「それが何か?」
「言いたいことはわかるわよね?」
「別れろと?」
「そうよ。頭の回る子は嫌いじゃないわ」
「そうですか。でも、ご期待に添えないと思いますよ」
「なっ!!あなた、今断ったらどうなるか分かってんの?」
「わかってるつもりです。私は、あなた方にどう言われようとレギュラーと話しますし、跡部君とも別れる気はありません」
私、馬鹿かも・・・
このまま、「はい、別れます」って言えば楽なのに。
自分の気持ち、すごい矛盾してる。
別れなきゃいけない日はいつか来る。
それが早いか遅いかのことだけ。
でも、少しだけ私に幸せの時間を下さい。
「そう、それならそしょうがないわね」
そう言ってリーダー格の人は周りの人達に合図をだした。
そしたら、周りの人たちは私の周りを囲んで、目の前の人が私のお腹を蹴った。
「うっ・・・」
ヤバイ。鳩尾に入った。
それを機に他の人達も蹴ったり殴ったりしてくる。
その間に「跡部様はあなたのことなんか本気じゃないのよ」とか「いい気になってんじゃないわよ」とか
声が飛んでくる。
分かってる。あなた達に言われなくても跡部君は結婚する間のほんのお遊びだってことぐらい。
何分ぐらいたったかな。リーダー格の人が止めた。
「これに懲りたら、さっきの条件を飲むことね」
そう言って全員音楽室から出ていった。
体中が痛い。
心も痛い。
誰か助けて・・・
私は、教室に帰った。
カバンがあったから・・・
そしたら、目の前には跡部君。
ヤバイ・・・
そう思い、私は急いで制服のホコリを払った。
見た感じは殴られたなんて見えないだろう。
ついさっきのことだ。
痣になるにはまだ時間がかかるはず。
跡部君は机に伏せていた。
恐らく寝てるんだろう。
待っててくれたことに私は嬉しかった。
私はそっと跡部君を起こした。
「跡部君、このままだと風邪引いちゃうよ。明日は大事な試合なのに」
「あぁ・・・」
寝ぼけてる。
少しずつ意識がはっきりしてきたのか、私を見て話しかけてきた。
「忍足に伝言して済むと思ってたのか?」
「ごめん」
「ったく、俺様の誘いを断るぐらいだ。何の用だったんだ?」
「・・・秘密v」
ヤバイ・・・まさか聞かれるとは思ってなかった。
少し間があったけど、笑顔で答えたから大丈夫だと思う。
「いえねぇのか?」
「だから、秘密だってば」
「ちっ。帰るぞ」
「うんっ」
そのまま、カバンを持ち私と跡部君は歩いて帰った。
跡部君はたまには歩いて帰るって言ってた。
たぶん、私への心遣い。
本当、やさしいよね。でも、そのやさしさが残酷だよ・・・
家の前についた。
「今日はありがとう。明日、試合頑張って」
「明日の試合には俺はでねぇぞ」
「そうだった。だから今日は練習なかったんだよね」
「あぁ。試合会場には行くがな」
「そっか。送ってくれてありがとう。じゃあね、跡部君」
そう言って、私は家に入った。
あまり、跡部君を見てると悲しくなるから。
親は海外へ出張中。中学1年の弟は寮。
だから1人でこの家に住んでる。
でも、今日は違った・・・
リビングからいい匂いが。
ガチャ
リビングの扉を開けると、
「おかえり。遅かったジャン」
弟のがいた・・・なんで?
「ただいま。って、がなんでいるの?」
「試合が家からの方が近いから一回家に帰るって連絡したじゃん」
そういわれれば・・・
『今度の土曜日からの試合が家の近くであるから、家から通うから。金曜日に帰ってくる』
と陽気な声を最近聞いた。
さっきのいい匂いの原因はがご飯を作ってたみたい。
ちょっと嬉しいな。
そう思いながら、の作ったご飯をと2人で食べた。
久しぶりの家族とのご飯はおいしい。
食べながら、と学校の話しが始まった。
「姉貴、じつはレギュラーになれたんだ」
「マジ!?やったじゃん!シングルス?ダブルス?」
「もちろんダブルス!」
「じゃあ、悠君とかぁ」
「あぁ」
悠君っていうのは、の弟で、の親友。
いつも2人で1人みたいに仲がいいの。
「姉貴は最近どう?」
「ん?コレといってかわりないかな!?あるとすれば、もうすぐ青学に帰ることぐらい」
「そういえば、そうだな」
そんな話しをしながら食べ終えた私は食器を片付け、着替えようと思い自分の部屋に入った。
服を脱ぐと痣が目に入った。
本当、最近の子はすごいよね、服で隠れるところに痣作れるんだから。
でも、私としては助かるかも。
そんなことを考えてたらがノックもせず部屋に入ってきた。
「姉貴〜携帯なってるぞ。・・・なんだよ、それっ!!」
痣を見られてしまった。
「なんなんだよ。姉貴氷帝でイジメにあってんのか?」
「違うよ。これは今日階段でこけちゃって打ったの」
かなり無理やりのいいわけ。
もちろん、は納得する様子もなくて逆に切れてた。
「そんなウソ通じると思ってんのか!?」
「大丈夫だから。イジメとかじゃないから」
「でもっっ・・・」
私はをなだめた。
切れたは何をしだすか分からないから。
「大丈夫。が考えてるようなことはないから」
そう言うと、渋々というようなかんじでは携帯を机に置いて出ていった。
納得してくれたようには思えなかったけど。
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