新人戦 2日目
ベスト16の学校が残っている。
会場には全校応援や、記者の人も見かける。
恐らく、記者の人は氷帝が目的なのだろう。
☆地味☆
1回戦 清星中
初めから私はベンチ入り。
監督がそうしろって・・・なんか納得いかないな。
でも、1セット・2セットとストレートで勝った為に私の出る幕はなかった。
私とは2階の観客席の廊下を歩いていた。
他のメンバーは試合まで自由行動。
「え〜っと、次の試合は・・・(どんっ)っつぅ」
「あっ、すみませ・・・って姉貴かよ」
「っ!?」
「やっほ〜!君っ」
「さん、こんにちは」
「あれ?悠君は?」
「あ〜悠ならあそこ」
そう言ってコートをはさんで反対側の通路を見ると、女の子の山っ山っ山!!!
「うわ〜人気者〜」
「、それより助けに行かなくていいのっ!?」
「いいって!それより、なんで君は逃げられてるの?」
「もちろん、逃げてきたから」
そう、と悠君はそれなりにモテる。
ったく、試合会場にまでこんなファンが来なくても・・・
そう思ってたら私達の後ろの方でキャーキャーと歓喜の声が。
もしかして、のファン!?
そう思った私は恐る恐る後ろを振り向けば、跡部君と忍足じゃないか。
身長が高い2人だから顔一つ集団の真ん中から出ている。
跡部君は相変わらず不機嫌そう。忍足は笑ってみんなをなだめてるし・・・
うわぁ。。。そろそろ跡部君限界なんじゃない?
「テメェらいいかげんにしやがれっ!」
予想通り。キレちゃった・・・
それでも一向に退かない子もたくさんいるわけで。。。
見ていたら跡部君が私を見つけて目が合った。
私は嫌味のつもりで思いっきり笑顔を見せた。
やっぱりさ、囲まれてる彼氏見ていい気しないし。
跡部君は困ったような顔を一瞬見せたが、何か思いついたのかニヤッと笑った。
それを見て他の女子達は声が1段と高く・大きくなった。
跡部君は私の方を見ながら歩き始め、女子をどかしながら私の前まで来た。
そして、私の腕を引っ張って抱き寄せ、周りの女子に聞こえるように
「お前達じゃ役不足なんだよ。とっととうせな」
と言った。
忍足君は跡部君に影響されたのか、を引き寄せて笑顔で
「悪い。俺にも彼女おるねん。俺は彼女のものやから」
と言ってのけた。
私とはぽけーっとしてて、気がついたら顔が赤くなっていった。
「なんだ?、照れたのか?」
「うるさーい!!かなり目立ったじゃん!!」
「いいじゃねーか。それに、まだ地味な方だと思うぜ」
また、ニヤッて・・・
しかも、これでも地味??ありえない・・・
にしても、本当にカッコイイから心配だよ。
「跡部さん、どうも」
「じゃねーか。久しぶりだな」
と話始めたら、またもや「悠くーん!」や「君発見!!」とかの声が聞こえて来た。
見てみたら悠君が先頭に後ろには女子の団体が走ってきていた。
「悠っ!なんで連れてきてんだよ!」
「ずるいよ!逃げるなんて!おかげで俺が被害あったじゃんか!!それに、連れて来たくて連れて来たんじゃない!!」
悠はの後ろに、は私の後ろに避難した。
忍足と跡部君はそれを見ていい気はしなかったのだろう。
明らかに不機嫌だ。
悠やも私達の後ろで笑ってる。もしかして計算済み!?
あの・・・跡部君も忍足もおしとやかにお願いします。
悠君を追って来た女子は跡部君や忍足を見つけるなり2人を囲んだ。
また、囲まれた。私はそう思った。
跡部君は私とを見てながら言った。
「おい、お前らや悠が狙いだろう?や悠を彼氏にしたいなんて余程顔がよくなきゃ無理だな。あっち見てみろ」
もちろん、女子はこっちを見る訳で。
は相変わらず私の後ろに隠れている。
まぁ、隠れてるっていっても達も跡部君達ぐらいの身長はあるから丸見えなんでけどね。
女子達は私を見ながら「誰?あいつ」「もしかして彼女?」「彼女いるの?最悪〜!」とか好き勝手言ってる。
「彼女じゃねーよ。あいつは俺の彼女だ。そしての姉貴だ。姉貴より顔が良くなきゃには絶対捨てられるぜ?
いつも姉貴の顔を見てるんだ。にとっては普通が姉貴だからな」
「ちなみに、悠の前にいる女の子は俺の彼女やし、悠の姉貴や。美人やろ?」
何人かの女子は散らばったが、自分の方が可愛いと思った女子は残っていた。
にしても、跡部君もおかしいよ。
私のどこが顔がいいっていうの!?
確かにはすっごいかわいいけどさぁ・・・
「ったく、わかんねぇ奴らだな。おい、、悠。自分で後は片付けろ」
そう言われたと悠君は女子の前に出て、一言。
「「俺達、お前ら趣味じゃない。しかも、迷惑ってわかんないかな?」」
毒舌!?なんか、跡部君うつってない?
女子は何人か泣きながら離れていったり、怒った子もいた。
泣くなら分かるけど、怒るってのは間違ってない!?
「先輩っ!先輩っ!次試合始まりますよっ!!」
青学の1年生が私達を呼びに来た。
ヤバイ!!さっきの騒ぎがあった間に他の試合が終わったみたい。
「じゃあ、みんな行って来るからっ!!」
私とは走って1階のコートにまで降りていった。
コートに入ると相手チームは練習を始めていた。
なんと、相手は聖蘭学園。
マジですか!?
は相手の監督にあいさつに行った。
私は、澪とパスをしていると後ろからボールが飛んできて拾いに来た子が私の前でボールを持ったまま止まった。
「さんですよね?君のおねえさん。私、さんのファンなんです!今回戦えること嬉しく思います」
「あっ、ありがとう」
「そして、今日は勝たせていただきます。君を手に入れる為にも」
「はっ!?何言ってんの?」
「だから、君と付き合いたいんですけど、それには君があなたを倒さなきゃダメと言ったんですよ」
め!!後で覚悟しとけっ!!
「そう。私は全力で戦うだけだから。後はと決めてね」
「わかりました」
2階席には忍足・跡部君の後ろに悠君・が座っていて私はを見つけたら睨みつけた。
跡部君はそれに気づきを見て話していた。
はさっき私がさっきの子が話していたのを見てたのか、気まずそうに苦笑いをしていた。
「おい、。にらんでねえか?」
「ああ・・・恐らく俺にだと・・・」
「なんや?なんかやらかしたん?」
「さっきの子ってに昨日告白してた子だよね?」
「ああ。じつは、姉貴に試合で勝てたら付き合ってもいいって言ったんだ」
「マジかよ!、あいつ俺らの学校のエースだろ?」
「マジ!?でも、2年だぜ?」
「そういう奴もいるぜ。俺みたいに1年からの場合もあるしな」
「跡部、それ自慢やん。にしても、それならヤバイんじゃないん?」
悠や忍足は焦ってるかんじがしたが、案外と跡部は安心しきった様子を見せた。
さっきのの焦った様子は作っていたなんて悠と忍足は知らない。
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