山吹vs青学
「は、大人しくそこで観戦でもしててv」
「〜(涙)」
☆決勝☆
準決勝 2−1で青学の勝利を収めた。
「ほらみなさい!がいなくても勝てるのよ!!」
「ギリギリだったくせに・・・」
そう、山吹戦はギリギリで勝てた。
1セット目は5点差。2セット目は負けて。3セット目は4点差だったのだから。
「勝ったんだからイイじゃない☆」
「お疲れ様☆次だね!」
私とが話してたら、氷帝学園部長・桃井ちゃんが話かけてきた。
「桃井ちゃんっ!?」
「やっほー!氷帝も無事に勝ち進んでるよ!」
「当たり前だろ」
今度は跡部君が・・・
「あら。跡部君じゃない」
「氷帝とある者、勝利しか許されない。それぐらい、バレー部も一緒だろ」
「分かってらっしゃるじゃない」
「当たり前だ」
氷帝は本当に厳しいと思う。
勝ちのみしか許されない。そんなのイヤだな・・・
甘えかもしれないけど、好きだからしてるのに・・・
「次、桃井ちゃん達とだね!?」
「そうね。ところでちゃんは出るの?」
「うん。もちろん!その為にさっきは休憩してたんだもん。ねー!?」
「そうよ!私達のエースはなんだから。決勝にがいなきゃ。それで、氷帝をボコボコに・・・」
「できるものならどうぞ。返り討ちにならなきゃいいけどねー」
「くやしい〜!!」
桃井ちゃんを煽るに、それを笑いながら軽くかわす桃井ちゃん。
結局は、返り討ちくらってるだけど。
今は体育館いっぱいを使う為にネットが張り替えられてる。
その間に、選手は休憩。張り替えが終ったらウォーミングアップをして、試合開始。
ついに決勝だよ。長かった・・・
まだ新人戦。でも、これからがかかってる。
氷帝ばかりにいい格好させてられない。
「。ネット張り替え終終わるまで、コンビ(速攻とかのこと)確かめとこう?!」
「うん。それじゃ、桃井ちゃん。コートでね」
「ええ。それじゃ、楽しみにしてるわ」
私はと2人で体育館の隅っこでコンビの話し合いをはじめた。
それから、10分ぐらいしてコートの張り替えとかが終わり、私達はコートに入った。
練習をはじめてから、いっときしたら声がかかった。
「、、澪」
「「「はいっ!!」」」
私達は監督に呼ばれ、駆け足で監督の元へ行く。
「次の試合はどこの記者も注目している。特に3人は。気にせず、お前達はお前達のバレーをしろ」
「「「はいっ!!」」」
監督からの言葉どおり、私達は注目されている。
特には。は全国区のセッターであり、どこに上がってもアタッカーの打ちやすいところに上げることができる。
澪も、全国区のリベロだ。どこに落ちたボールも拾い上げる。しかも、綺麗に・・・
私は、今騒がれている。桃井ちゃんと私、どちらがすごいか。その話題が多い。
私にとってはあまり嬉しい話題ではない。だって、桃井ちゃんは友達だから・・・
友達と上下があるのは好きじゃない・・・
スポーツでそんなこと言ってたら甘いかもしれない。
でも、桃井ちゃんは桃井ちゃんの、私には私の、それぞれ特技があるはずだから。。。。
ピーーーーーーーーーッ!!
試合開始の合図が鳴った。
氷帝はすごいオーラがあった。でも、私達も負けてはいられない。
試合はどんどん進み、どちらも一歩も退かない状態が続いた。
しかし、桃井ちゃんのアタックが続き、バックにいた私は頑張って拾おうとするが、足が思ったとおりに動かない。
さっきのアタックの着地で、怪我してない足首で着地しないといけないのを、無理やりアタックを打ったせいで、
怪我してる方の足で着地してしまったのだ。
その試合を見ていた跡部は・・・・
「おい、忍足」
「なんや?」
「お前、医者の卵なら少しくらい分かるだろ」
「跡部やて、きづいとんのやろ?」
「やっぱり、そうか・・・」
俺は、の足がおかしいことに気付いた。
俺のインサイトを舐めるなよ?
俺は席を立ち、達のコートに急いだ。
コートの傍では、控えのやつらが一生懸命応援している。
俺は、そのうち一人を呼んで、次の休憩でを連れて来るように言った。
しかし、休憩の前にはメンバーから外された。
は足を少し引きずりながら、俺の方へ近づいて来た。
正確には、俺の前にいる応援してる奴らにだったが。
「1年生、誰か氷持ってきてくれない?」
「はいっ」
そう言って1年が一人いなくなった。
俺は、に声をかけた。
「おい、」
「あ、跡部君・・・」
「まだ、跳びたいか?」
「当たり前。でも、足が言うこと聞いてくれない」
「あまり、足に負担をかけるからしたくはなかったが、動くようにしてやるよ」
「えっ!?」
「来い」
そう言って、1年にベンチの近くに椅子を持ってこさせて、を座らせた。
はさみを片手にの足にどんどんテーピングを巻いていく。
そして、1セット目が終わった頃にテーピングも巻くのを終えた。
「動かしてみろ」
「うん・・・」
は恐る恐る足首を動かした。
「あれ?痛くない」
「当たり前だ。俺様が巻いてやったんだ。あと少し、頑張れよ」
「///うん///」
私は、跡部君の優しい微笑みに照れてしまった。
1セット目は見事に負けたが、2セット目を取れば逆転の可能性はある。
監督は私の表情を見て悟ったのか、2セットからは私を入れていくと言った。
私は足の痛みもなく、2セットに望むことができた。
そして、2セット・3セットと勝ち取ることができた。
最後のあいさつでは、桃井ちゃんが悔しそうに私に話しかけてきた。
「さすがね、やっぱり氷帝にいた時に勧誘しとくべきだったわ」
「勧誘しても無駄だったと思うけどね」
「そうね。次は負けないからね」
「うん。私達は次も勝たせてもらう」
「そうはいかないわよ。それじゃ・・・」
「ありがとうね」
私は、挨拶が終わったら跡部君を探していた。
自然に・・・なんか、勝ったことを1番に伝えたくて。
あっちこっちを探すんだけど、見つからなくてがっかりしてたら後ろから声がかかった。
「勝者は常に笑っとけ」
そう、跡部君だった。
私は自然と笑顔になり、跡部君に抱き着こうとしたが、汗かいてることを思い出して手を握った。
「抱き着いてもよかったんだぜ」
「もう!それはいいの!!それよりも、勝ったよ。勝てたー!!」
「それよりもかよ・・・」
「ん?何か言った?」
「いや、よかったじゃねーか」
「うん!」
「///」
跡部君の顔が赤い気がするけど、気のせいかな!?
「〜!集合だよ〜!!!」
「はーい!じゃあ、また」
「『うん!』ってあんな笑顔されたら、そりゃ跡部様も赤くなるわな」
「忍足、テメェ見てやがったな」
「ええやん。ちゃんはみんなのモンやん」
「ちげぇ、は俺様のモノだ」
「そうやったな」
忍足は、跡部を半分からかいながら話をしていた。
無事に大会も終わり、その帰りに跡部君が送ってくれた。
たまたま、帰省の日だったから、家まで送ってもらった。
今日は幸せいっぱいの日だ☆
「、足は大丈夫か?」
「うん!全然痛くないよ。跡部君のおかげ」
「景吾だ」
「?」
「景吾って呼べ」
「////うん・・・」
「言ったからな。次、跡部君なんて呼んでみろ、おしおきが必要だな」
「え〜〜〜〜〜〜!?」
「決まりだ」
私は、真っ赤になったりオドオドしたりしていた。
これも、全部跡部君いや、景吾のせいだ・・・
家に着いた時、私はさっそくやってしまった・・・
「跡部君、今日はありがとう」
「あーん?跡部君だぁ?」
「あっ・・・」
「約束どおり、おしおきだな」
そう言うと、景吾君が近づいてきた。
そして、景吾君は私の腰を引き寄せ、後頭部を押さえて深く激しいキスをしてきた。
まるで、蝕むように唇を合わせて、私は息苦しくなり、声が出てしまった。
「んっ・・・」
少し、口が開いたところを景吾は逃さず、舌を侵入させてきた。
歯列をなぞられ、舌を絡まされようとし、逃げても追ってきて結局は絡まされてしまった。
私は立っていられず、腰を抜かした状態になった。
それもそのはず、景吾はかなりキスが上手く、それに、何分キスしたか分からないくらいしていた。
景吾は腰をさらに近づけさせて私を支えてくれた。
やっと離れたら、私は息をきらしてまだ一人で立てない状態だった。
それに比べ、景吾は全く息も切らしておらず、私を支えていた。
「ハァ・・ハァ・・」
「なんだ?もうダウンか?」
「///」
「おしおきだからな」
「なんか、納得いかない・・・」
「そうか?俺様は十分納得いくけどな。ところで、部屋まで運んでやろうか?」
「結構ですっ!!」
私は立てるくらいまで回復していた為、景吾から離れた。
「そう、照れるな」
「照れてなんかないっ!と思う・・・」
「ほらみろ、照れてるんじゃねーか」
「うるさーい!!!」
私はほんの少しだけ拗ねてみせた。
「そう、拗ねるな。イヤだったのか?」
「そんなわけない・・・」
「じゃあいいじゃねーか」
会話を交わしていると、玄関が開いてが出てきた。
「姉貴、いつまで外にいるんだよ。さっきから声きこえてんぞ」
「うそっ!!」
に声が聞こえてるってことは・・・
近所にも聞こえてるってことじゃんっ!!
「うそだけど」
はお腹を抱えながら笑っている。
頭にきた私は、を睨みながら言ってやった。
「、後で覚悟しときなさいよ」
「こわっ!そうだ!跡部さん、今日泊まっていきません?そうしたら、姉貴も俺に手出さないと思うし」
「ッ!!!」
ニヤニヤしながら景吾に向かって言う。
全く、悪知恵だけは天下一品モノよね。
「泊まっていきたいんだがな、今日は両親の顔を立てなきゃならないパーティーが入ってる。すまないな」
「そうっすかー。じゃあ、今度泊まっていってください。テニスについても語りあいましょうよ」
「ああ」
景吾がそう答えると嬉しそうには家に入っていった。
「全く、は昔と全然態度がちがうじゃない」
「しょうがないだろ」
「そうだけどぉ〜。あっ!今日パーティーなんだ!?じゃあ、早く帰って支度しないとね!
ごめんね、知らなかったとはいえ、送ってもらちゃって」
「かまわねえよ」
「ありがとう」
「明日病院いけよ!?」
「うん」
「じゃあな」
「またね」
そう言うと、私と景吾はどちらからもなくキスをかわした。
ほんの触れるだけのキスを・・・
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