懐かしい・・・
☆氷帝☆
試合も終わってから1ヶ月経ち、部活の休みだった私とは氷帝にそれぞれの彼氏に会いに行った。
氷帝では、私達は異物の存在として見られるかと思ったらその逆で、かなり人が寄ってきた。
「さんにさんですよね!?」
「あっ、ハイ・・・」
「キャー!!バレー見ました!かっこよかったですっ!あと、全日本候補おめでとうございますっ!」
「「全日本?」」
「え〜!?知らないんですか?雑誌とかで騒がれているんですよ」
「そうなの?」
「ごめん、私も知らない・・・」
「写真撮らせて下さい」
「えっ!?ちょっと」
私とは全日本の影響とかはココまですごいのかと思う反面、この騒ぎ様に動揺していた。
「あとべぇーとか遅いとおもわへん?」
「確かに遅いな」
今日は来るようなこと言ってやがったくせに・・・
「ったく・・・おい、それぞれ自主練してろ。忍足行くぞ」
「さすが、跡部やな。迎えにいくんかいな」
「ああ。樺地、後頼んだぞ」
「ウス」
俺は、メンバーに指示を出して、校門に向かった。
忍足が何かと話しかけて来ていたが、シカトしてやった。
ある程度校門に近づくと、人だかりができてるじゃねーか。
しかも、女が結構多い。ということは、どこかの男か?
「なぁ、跡部。アレ、なんやと思う?」
「俺が知るわけねぇだろ」
「そりゃそうやわ」
「ったく、達はマジでおせぇ・・・」
人だかりを横目に進もうとしていたら、の声が聞こえた。
「ちょっと・・・通してください」
俺は集団を見ていたら、人と人の隙間からとが見えた。
「おい、忍足いたぞ」
「どこにや?」
忍足の質問に答えることなく、俺は集団の中に突っ込んでいった。
それを忍足は後からついてきていた。
思ったように進むことが出来なかった為、予定を変更して俺は一言叫んでやった。
「おい、テメェらどけ」
そしたらシーンと静まりかえり、そのスキに俺はの元に近寄った。
そして、腕を引っ張り集団の中から引っ張り出した。
「景吾っ」
「おせぇよ」
「ごめんっ!」
は久しぶりに会えた喜びなのか、抱き着いてきた。
もちろん、抱き返してやったがな。
の様子がおかしい気がして覗きこめば、真っ青な顔してるじゃねーか。
恐らく、人に酔ったのだろう。それで、俺に寄りかかったのが抱きついた形になったわけか。。。
まぁ、が自主的に抱きつくなんて珍しいと思っただが。
「ったく、しょうがねえな・・・忍足、先に戻ってるからな」
一言残して、俺はを抱き上げてコートに戻った。
「だぁー!」(岳人)
「えっ本当!?」(ジロー)
「久しぶりですね」(長太郎)
「なんで、抱き上げてるんだよ」(宍戸)
「替わります」(樺地)
「いや、いい」(跡部)
俺は、樺地以外の言葉をシカトし、部室にを運び俺様専用ソファーに寝かせた。
の久しぶりの顔を見れて俺は自然と笑みがこぼれてきていた。
そして、一房髪を掴み、その髪にキスを落した。
全て、無意識での行動だったが。
外に出ると、何やら騒がしかった。
のことでも騒いでる。
「おい、跡部!どうしてたおれてたんだよっ!言ってミソ」
「岳人、質問はいいが、跳ぶのはやめろっていってるだろうが」
「悔しいんだろー!跡部も跳んでミソ」
「話がずれてるC→」
「ああ。か・・・」
「人に酔っちゃったのよ」
「誰だ?」
「宍戸、俺の彼女にひどいわー!」
「あ〜!試合の時に来てましたよっ!さんですよね!?」
「さすがは、チョタね!」
「「「「「チョタ?」」」」」
「長太郎って長いじゃない。と2人で考えたの。いや?」
「いえ///」
長太郎、顔が赤くなってるぞ、、、もしかして、かに気があるんじゃねーだろうな。
まぁ、気があっても譲る気は全く無いけどな。
「あっ!大丈夫?」
「うん」
は少しふらつきながらも部室から出てきた。
「ところで、なんで2人はあんな集団に囲まれてたん?」
「それが・・・なんでも、全日本の候補になったとかで・・・」
「「「「「「はっ!?」」」」」
「マジかいな」
「そうなんだってー!そんな話聞いたこともないのにさぁ。ねえ、」
「うん。なんでも、雑誌に書いてあっただけではっきりとはしてないらしいんだけど」
「大変なんですね」
「そうなんだって、チョタ」
「で、今日は用事があったんじゃねえのか?」
宍戸の言葉には思い出したような顔をして言おうとしたところを、はムスッとしての言葉をさえぎった。
「宍戸君っ!用事がなきゃ来ちゃ行けないの?」
「そ、そういうわけじゃ・・・」
「じゃあ何〜?私達がいたら迷惑って〜のぉ?」
「まぁまぁ、。宍戸も困ってんじゃん」
「でも、〜」
「忍足、よろしく」
「まかせとけ」
忍足はを抱きしめて頭をなではじめた。
「で、話っていうのは、が学校で急に『遊園地いこ〜〜!!』って言い出したの」
「それで、4人で行こうってなったわけか」
「さすが跡部君っ!!」
いつの間にか復活したが俺に向かって親指をたてて、満面の笑みでこっちを見ている。
そんなに、遊園地に行きたいのか?
はっきり言って、俺は遊園地は好きじゃねえ。
人が多く、必ず女が寄って来たりするから。
貸し切りなら別だけどな。
でも、そこまでして行きたい所でもない。
「ってことで、部活休みはいつ?」
「、そんな急すぎじゃない!?」
「ダメね〜、!こういうのは急がなきゃ!!」
の目が輝いて見えるのは俺の気のせいじゃないだろう。
はの横で少し呆れているようにも見えるが・・・
「ってことで、来週の日曜日に決定〜♪」
俺がなんとなく話を聞いていたら、いつの間にか来週の日曜日に決まってしまったらしい。
確かに、来週の日曜日は部活は休みだが。。。
「おい、お前らはいいのかよ」
「大丈夫v」
「あのね、景吾。私達は、がスケジュールを決めてるの。それが、明日提出だったから今日来たっていうのもあるんだ」
「そうなん?便利やな」
「便利?まぁ、ある程度はそうだけど。ねえ、」
「ある程度!?めっちゃ便利やん。休み放題やんか」
「残念だけど、侑士。休める日数は決まってるの」
「なんや。そうなんか」
「なんだ?忍足、そんなに休みたいのか?」
「当たり前やん」
「ほう、レギュラー落ちしたいみたいだな」
「なんで、そうなるんや〜!」
「気合がたんねーんだよ」
俺と忍足の会話に達が笑ってた。
それを見て、俺はとっさに話を変えた。
「ところで、。久しぶりの氷帝はどうだ?」
「うん。何も変わってない。なんか懐かしいよ」
「いつでも帰ってきていいんだぞ」
「すとーーーーっぷ!!!」
俺との会話にが入り込んできた。
「あーん?なんだよ」
「は私のなんだからっ!氷帝に渡すもんかっ」
「何言ってやがる。は俺様のモノなんだよっ」
「やるか〜!」
「ふん」
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて」
「〜、別れて〜!こんな奴となんか〜!」
「えっ!?」
「テメェ、いい度胸してるじゃねーか」
「跡部、落ち着きいや。、コレ以上跡部の機嫌悪ぅなったら俺らに被害及ぶんやで」
「あっ!だった。ごめん」
ふん。分かればいいんだよ。
俺はそう思っていたら、が2人になりたいと小声で言ってきたので、
嬉しい反面、疑問を感じながら部室を指定し、俺は先に部室で待ってることにした。
景吾に2人になりたいと耳打ちし、部室があるとのことで、
みんなで騒いでる間にこっそり抜け出して部室に入った。
「おせぇ」
「ごめん、ごめん」
景吾はさっき私が寝ていたソファに座っていた。
私は景吾の横に座って呟きはじめた。
「景吾、私のこと好き?」
「あーん?何言ってやがる」
「いいから答えて」
「決まってるじゃねーか。言っても分からないようなら行動で示してやるぜ?」
私は、景吾の言葉に私は背筋がゾクッときて、遠慮します・・・と立ちあがった。
しかし、腕を引っ張られて、景吾の上に倒れこんでしまい、景吾は私の顎に指を添えると、
顔をちかづけてキスをしてきた。
深いけれど、とてもやさしいキスを。
そして景吾がやさしく呟いた・・・
『愛している』
と・・・・
結局、はそれだけ聞くと部室を出て行った。
恐らく、これだけではなかったんだろうが、聞くことを躊躇う自分がいた。
来週の日曜日に何か分かるかもしれない。
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