青春学園・・・

あと少しで卒業なんだけどね。







☆親友☆








最近色々忙しくてあまり学校にいられなかった。

両親が亡くなったことによる休みもあったけど。

でも、今日を合わせてあと2日で学校も終わる。

そう・・・あと2日・・・








「おはよう!」


「おはようにゃー」


「おはよう。今日も早退?」




挨拶を交わしたのは同じクラスの不二周助と菊丸英二。

不二君の言う早退とは、私は最近学校に来てもすぐに早退していた為だろう。




「今日は早退しないよ。1日学校にいますっ!」


「そう。ならよかった」


「よかった?」




なぜ学校に1日私がいるのがよかったのだろう。

つい聞き返してしまった。




「あのね、最近よくさんが訪れてくるんだよ」




あ・・・

知らせに後で行かなきゃな。

にはすごい迷惑かけたし。



それから不二君と英二の3人で色々と話をしていた。

本当にたわいのない話。

でも、いい時間とは長く続かないもので先生が来て朝礼がはじまった。







放課後。

私はのいるクラスD組に来た。

クラスは帰りの挨拶が終わったころだった。

そんなクラスを見渡していると、頭の上から声がした。




、久しぶりだな。か?」


「あっ、手塚君。久しぶりだね〜。そう、いるかな〜?って思って」





私の言葉を聞いて手塚君は教室に入り、友達と話しているの元へと向かい呼んでくれた。

すると、は顔を綻ばさせて私の元へ走ってきた。


てか勢いありすぎる・・・


予想通り、は私へダイブ。

よろけながらも倒れることなくを受けとめた。




ー心配したんだよ。あれから連絡こないしー」


「ごめん。忙しくて・・・ちょっと時間いい?」


「もちろんv」




と私は屋上へと足を運んだ。





屋上のドアを開け、一通り誰もいないことを確認する。




「で、どうなってんの?」


「うん。無事に合併はできそう」


「本当っ!?」




は本当に嬉しそうな顔をして手を叩いている。




「心配かけてごめんね」


「ううん。無事に収まってくれてよかったよvが跡部とくっつかなかったら私、泣いてたかも・・・」




なんでが・・・って思ったけど、は自分のことにように感じてくれてたんだろう。

私はに重大なことを言おうと心で決意を決め、ゆっくり口を開いた。




・・・私、学校・・・辞めることにした」


「はっ?・・・」




は本当に驚いた顔している。




「・・・なんで」


「合併といっても景吾が高校卒業するまではの指導は私の仕事なの。だから仕事も覚えなきゃいけない。
 その為には学校との両立は難しくて」


「いつまでいれるの?」


「明日で最後・・・」


「そんな・・・急すぎる・・・」


「ごめん」




の目には涙がうっすらと滲みでてきている。




「今日は部活にも顔をだすから。その時挨拶させて欲しい」


「イヤ・・・」


「お願い」


「イヤだっ・・・だってとはずっと一緒だって。、全国大会行くんだって。・・・約束したじゃないっ・・・」


「ごめん・・・」




泣きじゃくる




「ずるいよ。。。やっと戻ってきたと思ったのに。せっかく全日本からの誘いもこの前学校に来たのに・・・
 一緒に全日本のユニホーム着てプレーできると思ってたのにっ」




こういう時、何も言い返せない自分がいる。

約束破ることになるとは分かってた。

でも、何も言えなくて。もどかしい・・・申し訳ない・・・そんな気持ちが絡み合う。




の活躍は見てるから。なら私がいなくてもやっていけるでしょ?」


「・・・がいなきゃいやだ・・・」


「それはのワガママやん」




急に話に入ってきた忍足。

私は忍足の顔が見れなかった。

以前の件があったから。


驚いた顔をしている

もちろん私も驚いた。

でも、後ろの人物を見て察した。

後ろには澪がいたから。


澪は私の秘書の娘だとこの前知った。

だから事情の知っている澪にに話すことを言い、部活に遅れるということを伝えた。

の性格をしっている澪は忍足を呼んだのだろう。




「なんで侑士が・・・」


のことや。こういう時笑顔で送ってやることは無理やと思ってな。慰めに来たんや」


「ありがとう。忍足」


・・いや、もうか」


でいいよ」


やで。忙しいのは分かってる。でも連絡一つよこさんのは悲しいに決まっとるやん」


「うん。。。忍足の言うとおりだと自分でも思ってる。だからには申し訳なくって・・・」




忍足は私の言葉を聞くとの元へ行き、抱きしめ髪を撫でる。




のこと笑顔で認めてやろうや。永遠の別れちゃう。今後も会いたい時にあえるやん。
 どっか遠いところへ行くわけやないんやから。なっ?」



は静かに頷いて私に顔を向け笑った。




「さっきはごめん。私子供だった。とこんなに早く離れるって思ってなくて、動揺してた」




私はの言葉に首を横に振る。

は悪くないと思うから。




「これからもつらいことあると思う。だからたまにはでいいから連絡ちょうだいよ?」


「うん。大好き」


「私も大好き」


「「私達これからも親友だよ」」




そう言ってと私は抱き合った。

絆を改めて実感できた時だった。








「忍足、この前はごめん・・・」


「なんや、認めたん?」


「あの時の私、いろんな事から逃げてたのかも」




忍足は私に笑顔をくれた。

私も忍足へ笑顔で返した。




「明日、跡部が学校まで来るんやろ?」


「えっ?聞いてない」


「えっ!?ヤバッ・・・言ったらいかんかったのかいな・・・」


「もう聞いちゃったし」


「ま、ええか。だから明日、テニス部全員来るかも」


「はい?なんで全員なの?」


が学校辞めるって聞いて自分達も行くって言い出したんや」


「どうせ近いうちに会えるのに・・・」


「うれしいやろ?」


「確かに。。。」





それから部活へ顔を出して最後のお別れをした。

後輩もみんな泣いてた。

周りの部活は何事かとこちらをチラチラ見ていたけど。






明日、みんなに会える。だから心の中で楽しみだったりする。

でも、最後の学校。悲しい気持ちもある。









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