「永遠なんてない そんなこと分かってる

 でも今は希望を 見逃さないで・・・


 運命なんて 自分の足で 初めて開かれる

 季節が 通りすぎていく まるで車のように

 風だけかんじながら」







☆A chance meeting. It is fate?Necessity?〜巡り合い。それは偶然?必然?☆









、どないしたん?」

「えっ!?なんで?」

がその歌唄う時は必ず何かあるときやん」

「そう?」

「そうや」

「気のせいじゃない?ただ頭に浮かんできただけだし。もう私寝るね」




私はにそう言うと部屋へ入った。

は勘がいいからな。



じつは、跡部君が景吾とかぶる感じがした。

あの雰囲気。

テニスコートで会ったときは全然そんなかんじはしなかったけど、謝ってきたときは景吾のかんじがした。

もう3年も前の出来事だけど、景吾の感じは覚えてる。

私が好きな人だから。











ピピピピ・・・





「ん〜」



目覚ましを止めて時計を見ると7時30分。

昨日いつの間にか眠ってしまっていたようだ。


ベッドから起き上がり、朝ごはんを作ろうとキッチンへ向かった。

すると珍しくがいた。




「どうしたの?いつもより早い」




はいつも私が起こさなきゃ起きない人物である。

なのに、私よりも早く起きてる・・・




「まずはおはようやろ。まっええわ。もしかして今日、レコーディングって忘れとらん?」

「えっだって学校は?」

、顔あらってきぃ。今日は土曜日やで?」

「え〜!!」




カレンダーを見てみると、きちんと昨日の日付(金曜日)に×印が・・・




「何時からだっけ?」

「8時にマネージャーが迎えにくるで」




なんとか間に合いそうだ。

私は急いで着替えてパンを1枚かぶりついた。




「そんなん慌てんでもええやろ。むせるで」

「ゴホッ、ゴホッ」

「!!ほらいわんこっちゃない」




はコーヒーを差し出してくれた。

ヤバイ・・・むせると、喉の違和感っていっときは取れないんだよね。

どうしよう・・・マネージャーに怒られる。






ピンポーン




「あっ、ハーイ!」




ドアを開けると、マネージャーが。




「準備できてるわよね。ってことで行くわよ」

「あっちょっとまって〜」





私は急いで準備をして車に乗った。
















『心の支えを失った時 人はどうなるだろう
 心の支えを見つけた時 私はどうするだろう

 哀しむ 喜ぶ どちらを選ぶ
 一人 二人 二人がいい

 あなたの名前 まるで覚えたての子供のように
 何度も繰り返した

 でもあなたは現れてくれない
 私のこと忘れてしまったの?

 巡り合い それは偶然
 巡り合い それは必然
 神様がくれた 運命になる
 また出会えて 初めて運命になると信じ続けよう



 信じる者に裏切られた時 人はどうするだろう
 信じてた者に救われた時 私はどうするだろう

 怒る 喜ぶ 戻れるのかな
 夢か 現実 見分けがつかない

 私の名前 あなたにずっと呼んでてほしいのよ
 まるで求めるように

 駆けつけることができるぐらい
 心の奥で叫びつづけて

 巡り合い それは友情
 巡り合い それは愛情
 神様がくれた きっかけになる
 また出会えて どちらかはっきりわかると信じ続けよう
 


 あなたの名前 まるで覚えたての子供のように
 何度も繰り返した

 でもあなたは現れてくれないの
 私のこと忘れてしまったの?

 巡り合い それは偶然
 巡り合い それは必然
 神様がくれた 運命になる
 また出会えて 初めて運命になると信じ続けよう

また出会えて 初めて運命になると信じ続けよう』




「はい!OK!」



プロデューサーの声が響き、一段落した私はレコーディング室を出た。

もついてくる。

それはいつものこと。

私達はいつもここでは一緒。

何かあったときのために。


廊下を歩いているとある人物を見つけてしまった。

跡部君・・・なんでここに・・・

跡部君は私たちに気づいていない。


ここにいることが不思議で私とは跡部君の跡をつけることにした。

すると跡部君はある部屋へ入っていく。




、ここって・・・」

「ああ。責任者がおる部屋やな・・・」




ドアに耳を傾けるとわずかだが声が聞こえる。




「あっ跡部様、どうかなさいましたか?」




経営者、どもってるよ・・・

慌ててるのが目に浮かぶ。




「ちょっとな。・・・確かSecretはうちのプロダクションだよな?」

「はい。そうですが・・・」

「顔」

「はい?」

「顔みせろ」

「それが、Secretの2人は写真を撮られるのを嫌いまして、私どもも写真を持ってないんですよ」

「は?それでも経営者か?」

「申し訳ありません。Secretの2人が働く条件の中にそれも含まれてまして」

「なんでそこまで嫌がる?」

「私どもも教えて頂いてないのです」

「ちっ。わかった。まぁ、これからも期待してるぜ」

「ありがとうございます」




話は終わったらしい。

跡部君って、跡部グループの息子だったんだ・・・


でもなんでSecretのことだけ?

私たち何かしたかな?

もしかしてバレてるとか??




、行くで!!」

「えっ?」

「跡部、出てくるで!!」

「あっ!」




に引っ張られるままに廊下の角を曲がった。

するとタイミング良く、跡部君が出てきた。




、こっち逆方向。スタジオは向こう」




そう言いながらまた経営者室の前を通り過ぎようとした時、私の目に光るものがあった。

拾い上げるとそれは私がいつもしてるペンダントと同じもの。




落としたん?大事なもんなんやろ?」

「うん」




そのペンダントを首に掛けようとすると、首に何か掛かってるのがわかった。




「これ、私のじゃない・・・」

「は?何言っとん?のと同じもんやん」

「私、持ってる」




に服を少しはだけさせて首元を見せると、見事に同じもののペンダントが顔を覗かせた。

私は両方をよく見てみると、左右対称のものだと気づいた。


私がしているペンダントは2つで1つになる。

ようするに対(つい)のペンダントがあったのだ。


なんでここにあるの?

このペンダントは・・・・・・・・・・








景吾にあげたはずなのに













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