は優しいから。
私が仲間を殺されるのと同じくらい、人間を殺されるなんてイヤだと思う。
私、が好きだった。初めての心からの友達だった。
ありがとう
〜VAMPIRE〜
ヴァンパイア
裏手に回ったと侑士。
お互い確かめ合うように手を握り合い走った。
「これが最後だなんて俺はイヤやで」
「私も」
「俺が死ぬ前にが死ぬなんて許さへん」
「わかった。侑士より先に死なない」
最後の約束にならないように。
私、頑張るから。
心にそう誓った。
裏口に着くと、たくさんの灯火。
それだけの人間がいることを示していた。
「侑士っ!!」
そう叫ぶ男の人は侑士と似た雰囲気を持っていた。
ああ。これが侑士のお父さんか・・・なんてこんな時に思ってしまった。
「オヤジっ!?なんでこんなことするんや!!」
「ヴァンパイアやぞ!!お前も弱みを握られているんやろ?」
「お前も?」
「ちゃんや。一緒に館に向かっているのを見とる。そういえばちゃんはどこや?」
侑士の顔が悲しみへと変わる。
「そうか・・・見張っとったん。俺らのこと」
「ああ。最近様子が変わったからな。それより、早くこっちに来い!」
「侑士、行って。また会おう」
侑士にだけ聞こえるようにそっと囁く。
でも、侑士と繋ぐ手はその逆で、強く握り締められた。
「イヤや」
「侑士!!ワガママ言わないで!!」
「ワガママやあらへん。の側にいたいっていう願いや」
私たちのやりとりは人間にまで聞こえていた。
「侑士、お前は騙されているんだ!!今助けるからなっ!」
その言葉を合図のように人間は私たち目指して突進してくる。
侑士と私の間を引き裂く人間。
あぁ私もこんな人間だったんだ。ヴァンパイアを嫌う同じ人間だったのに・・・今では・・
「っ!!」
叫び、私へ手を伸ばす侑士。
無償に愛しく思えた。
あんなにも私を求めてくれてる。
私も応えたい。好きな人といたい。
「侑士っ!!」
叫んだ瞬間、嫌な音が。
バアァァァン!!
胸に走る痛み。
撃たれたなんてすぐに理解できた。
「ーーーー!!」
一気に駆け寄る侑士の姿が見える。
逆に人間は撃たれた私からは離れていった。
侑士は膝をつき、私を抱えると胸の出血を止めようと出血部位を押さえた。
「侑士っ!来るんだ!!」
意識が朦朧とする中、侑士のお父さんが侑士を呼ぶ声が聞こえる。
「侑士、行って。呼んでる」
「イヤや」
「さっきの・・・ハァハァ・・繰り返し・・」
「約束したやろ。先に死なんって。俺より先には死なんって」
「ごめん・・・約束・・やぶることになった・・・もう・・ハァハァ」
「しゃべんなや。今治してやるさかい」
視界がぼやけてきた。しゃべるのも精一杯。
肺に空気が送れない。
もう最後かな。
一粒の水が私の顔に落ちた。
「泣いて・・・るの?」
「当たり前や!!好きな奴がこんな状態で泣かんわけないやろっ」
「ありが・・とう・・私も・・・侑・・士のこと・・・大好き」
はその言葉を最後に目を閉じた。
「?なぁ。目開けぇ。なぁ、なぁって」
本当は分かってたんや。
もう意識がないことぐらい。
でも認めたくなかった。が死んだとは。
「約束破るんかいな・・・さっき約束したばっかりやろ・・・なぁ。
ヴァンパイアは永遠の命じゃないんかいっ。死んでもうたら会えへんやんか・・・
そや、が悲しむで。、好きやったやろ。にも会いたいやろ。だから、目開けてや・・・」
の口から牙が消えていく。
死ぬ時は人間にと戻ってしまうんや。
人間になっても変わらないの綺麗な顔。
一気に悲しみがこみ上げてきた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
涙が止まらへんかった。
初めて会った時は俺は幼くて。
「よ。もうすぐ家だから、寝てて」
でも、2回目会った時は俺はもう大人に近かった。は変わってなかったんや。昔のまま。
ただ、俺を拒否しよった。
「私は会いたくなかった・・・」
それから会ってくれたのは何日か経った頃。
会いに来てくれた時は嬉しかっったんやで。
は男っぽいところもあったけど、優しくて・・・・
「ヴァンパイアになること、それは自分の歴史を抹消されるの。みんなから忘れられるの。そんなつらい思いしてほしくない」
しかも、俺を受け入れてくれた。愛してくれたんや。
「好きだから、侑士が好きだから」
ふざけあった昨日。あの時まではこんなことになるなんて俺でも分からへんかった。
「バカ!!」
「侑士、大好きだよ。まだ時間はあるしいいじゃん」
襲う時間なかったな・・・本当はあの時、無理にでも襲えたんや。
でも、襲わなかったのは体を交わすことはいけないことを本当は分かってたんや。
それは俺をヴァンパイアに変えることへと繋がることは・・・景吾に聞いとった。
もし、それで俺がヴァンパイアになってもは喜ばへんやろ。逆に自分攻める思うた。
だからやめたんや。
大好きやで。だから、1人はきついんや。
後を追いたいと願うことはいけないことやろか・・・なぁ。
オヤジがくれた銃を手に俺は自分の頭へと向けた。
「侑士っ!何してるんや。バカなことはやめろっ!!」
「オヤジ、育ててくれたんはありがたかったで。ごめんな。親不孝者で。
俺、今はの・・このヴァンパイアなしでは俺は生きていけへんねん。じゃあな、おやじ」
バアァァァン!!
、好きやで。愛しとる。
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